ウン十年前に購入したが数百倍の価値に! こんな夢みたいな話が現実となる式投資の世界。チャレンジしてみたいけれど「仕組みが難しそう」、「どれを買えばいいのかわからない」など、疑問ばかりが浮かぶもの。コロナの収束が見え始めた今、買っておくべきとは何か?

知らなきゃまずい! お金を使ってお金を増やす方法

 今年9月14日、日経平均価が3万円の大台を回復し、1990年8月以来、31年ぶりの高値を更新した。その後、10月には波乱の展開となり、11月は堅調な値動きをしている。これらのニュースを目にする中で、式投資への興味が湧いた人も少なくないのでは。

人生100年時代といわれる今、労働収入だけでは限界があります。お金を使ってお金を増やす方法が、この先の時代には必要になってきます

高橋慶行さん・『投資の学校』事業を展開するファイナンシャルインテリジェンス代表取締役
高橋慶行さん・『投資の学校』事業を展開するファイナンシャルインテリジェンス代表取締役

 そう教えてくれたのは、『投資の学校』を主宰する高橋慶行さん。銀行の定期預金に預けてもお金はほとんど増えない一方、式投資の世界では、投資家に多大な恩恵をもたらす、いわゆる「大化け」も数多く誕生している。

 まず、記憶に新しいのは、iPhone13が発売されたばかりで、現在進行形で業績を伸ばしている米国のアップル社。2006年6月には2・05ドルだった価は2021年9月7日には156・69ドルに。15年で価が約76倍に成長している。

「いわゆるテンバガー(10倍)と呼ばれる、高成長です。アメリカのアップル社の財務を分析すると、価が上がり続ける理由も見えてきました」(高橋さん、以下同)

 アップル社の純利益率は約20%と十分高いが、実はこの10年ほどほぼ横ばいのままで、資産回転率もほとんど変わっていないという。では、なぜこれほどまでに成長を続けられたのか。

「財務レバレッジという指標があり、要は自己資本に対して何倍の総資産を持つ会社なのかという目安です。アップル社は自己資本を使って自社を買い続け、レバレッジ率が年々増加していて、この部分が価が上がっている真の要因だといえます」

 投資の素人にはちょっぴり難しい話だが、要は自社買いを積極的に行っている企業を探すことが、次なる大化けを見つける目印になるという。なんとも夢のある話ではあるが、日本国内にもこのアップル社をさらに凌駕する「大化け」が多数存在する。