鍵山「ロシア、半端ねぇ」
「『フランス杯』の前に神奈川の高等学校体育連盟の会議があったので、“インターハイの出場選手が確定するんだけど、エントリーしておくか?”というメールを送ったら“エントリーお願いします!”という返信が来ました。
インターハイは北京五輪直前の1月の終わりなので、出なくてもいいんじゃないかと言ったのですが、“万が一(北京五輪代表に)選ばれなかったら……”なんて弱気なことを言っていましたね(笑)。
北京五輪の選考会でもある全日本選手権が終わるまでは、確実に出場できるかはわからないので、本人は慎重。出場する試合については、お父さんの正和さんとも相談しているようです。
やっぱり、オリンピックは出てほしいですし、出るだけではなく、メダルもとってくれたらうれしいです」
学校では高校生らしい様子も見せているという。
「世界ジュニア選手権で優勝経験もある体操の岡慎之助くんと“ロシア、半端ねぇ”と話していたのが面白かったです。“どうして強いのか?”についても、2人で悩んでいましたね。体操もフィギュアスケートも、ロシアは強豪国ですから」(松下先生)
後輩の活躍で羽生は集中しやすくなった
グランプリシリーズを欠場した羽生は、後輩たちの台頭をどう感じているのだろうか。元フィギュアスケート選手で冬季五輪の出場経験もある渡部絵美さんに、若手選手に対して抱く思いを聞いた。
「私がスケートの大会に出場するようになってから10年ほどたって、伊藤みどり選手が脚光を浴びるようになりました。そのとき、私はすでに引退していましたが、ジュニアのときに3回転ジャンプを跳んでいて驚きましたし、これからの選手が出てきたな、と思いましたね。
羽生くんはベテランですから、後輩たちの躍進に焦りはないと思いますが、“4回転半が目標”と聞くと、順位はどうであれ“スケート人生の総決算としてそれを跳ぶ”ということに懸けるのではないでしょうか」
また、後輩たちが世界のトップと争うことで、羽生の“夢”達成を後押しするのではないかという声も。