月30万円稼ぐ1日5時間の作業
このような海外販売を始めたきっかけとは。
「海外版のメルカリで日本の100円均一のグッズを出品し、それが高く売れていました。また、『鬼滅の刃』が流行(はや)りだしたころで、グッズも同様に出品していました。その経験から“日本製品を簡単に売ることができるのでは?”と考えて、eBay輸出にたどり着きました」
“転売”には『古物商』の申請及び許可が必要なのかということがたびたび話題になる。そのような注意点について、eBay輸出販売のコンサルタントである太田ゆうま氏にも話を聞いた。
「古物商に関しては、規定がわりとざっくりとしたものになっています。“永続的に利益を目的とする場合”は必要という形になっているのですが、何回売るとNGなどの基準がない。基準がぼんやりとしている分、指摘を受けにくいのですが、逆に1回や2回で指摘を受ける可能性もある。やるのであれば古物商の許可を取っておくべきでしょう。取ること自体は難しいものでもないので」
詐欺などを未然に防ぐために、eBayはさまざまな“縛り”があるという。
「最初の出店時、商品価格の合計は“500ドルまで”で“10品まで”。どちらかを満たしてしまうとそれ以上出品ができません。その後、eBay上で売買をすることなどで“信用”を獲得し、その出品の枠をeBayにお願いして増やしていく。このような縛りができた背景は、例えば高額のブランド品などをいきなり出品し、販売して、お金だけ受け取って発送しないという人たちが過去にいて、信用がない人たちにいきなり高額や多数の取引をさせない目的があるのではないかと思います」(太田氏、以下同)
海外販売ゆえに起こるトラブルは?
「海外で物を買うと“関税”がかかることがあります。そこで、“関税がかかって、思ったよりも高くなったから払わない”と商品を受け取らない人や出品者に“払え”と言ってくる人もいます。それほど多いわけではないですが」
逆にメリットは。
「国内で販売するよりも圧倒的に売れるものが多い。日本国内は需要もわかりやすいですが、海外では“これが?”というものも売れる。
つり革が月に100個以上売れていたり。アマゾンで安く仕入れることができますね。数百円で仕入れて、数千円で売れたりします。あとはパチンコ玉。何に使っているのかわからないのですが(笑)。アニメなどの“クールジャパン”的なものはもちろんよく売れますが、それ以外の“日本物”もよく売れますね」
前出の主婦・水野さんも、信用の面などスタート当初にアカウントを“育てる”ことは少々大変と話すが、
「出品に慣れてしまえば、出品、梱包、配送を外注化し、自分は指示するだけで作業しなくてもよいので、この外注化が成功すれば田舎にいようが、海外に出かけようが、ネット環境さえあればそれなりに成り立つビジネス。
朝の3時間だけ出品作業をして月に15万円などの利益を出している主婦もいるみたいです。私の1日の作業は大体5時間くらい。検索で上位に表示されるように、忙しい日でも必ず1個でも出品はしますが、好きな音楽を聴きながら誰からも命令されず、自由な時間で作業できるので始めてよかったと思っています」
あなたも始めてみる?