「'22年の元日にフジテレビ系で『run for money 逃走中』(以下、『逃走中』)が放送されます。'04年に深夜番組として始まり、シリーズ累計で60回以上も続く人気番組です」(スポーツ紙記者)
『逃走中』“ハンター”の採用条件
番組の基本的なルールは有名人たちによる鬼ごっこ。鬼から逃げた時間に応じて賞金を獲得できるというシンプルな設定だが、老若男女の支持を得ているのにはワケがある。
「真剣な鬼ごっこなので誰が最後まで生き残るかわからないスリル感に加えて、追われる側を徹底的に撮影することでタレントの素顔に迫る様子が面白いですね。また、参加者が“自首”することでその時点での賞金を獲得して自分だけ助かるといった駆け引きがあるのも番組を盛り上げています」(制作会社関係者)
もう1つ、視聴者を引き付けている演出が、タレントたちを全速力で追いかける“ハンター”の存在だろう。
「黒スーツにサングラスという、まるでSPのような出で立ち。全力疾走中も常に無表情を保ちながら、参加者を追い回していきます。ゲームが進行するごとに数が増えていくので、終盤は挑戦者よりもハンターの数のほうが多くなるなんてことも。しかし、彼らの情報はほとんど表に出てきませんね」(同・制作会社関係者)
謎多きハンターだが、その実態はいかに。『週刊女性PRIME』は今回、過去にハンターを経験したことがあるという男性・Aさんに話を聞くことができた。
「ハンターの第1条件は、身長180センチ以上ということなので、モデルによく声がかかりますね。必ずしも陸上競技の経験者でないといけないわけではないんですよ。採用オーディション時は面接や短距離走のテスト、挙動テストなどを行います」
挙動テストとは、どういったものなのか。
「番組内でハンターは“アンドロイド”という設定ですからね。急にピタッと止まるなど機械のような動きができるか、無表情を保てるか、そういったことが問われるんです」(Aさん、以下同)
仕事は想像以上に過酷のようだ。
「走り回って息が上がっても、捕まえた参加者が面白いリアクションをしても、表情を変えてはダメ。最近はコロナ禍でマスクを着けなければならないため、かなり息苦しいんです。
タレントさんを捕まえるときも “必ず両肩をタッチする”というルールがあったりと、ハラスメントの観点からも危機管理が徹底されています。女性の場合は、触れる場所を間違えてしまうと大問題になりかねませんからね」
事前に1日通してのシュミレーションを行い、本番前日にもきっちりとリハーサル。当日は早朝から撮影が始まるという。
「ゲームが始まると、本当に筋書きなしの真剣勝負なので、ハンター同士も連携しながら挑戦者たちを追い詰めるなど、チームプレーが大事だったりします。
逃げる側はそれぞれ、本人以外にカメラマンとディレクターの3人で行動しているので、ハンターから見つからないようにするのが大変だと思いますよ」