残念ながらランク外になった鍋つゆの素
・トリゼンフーズ 博多華味鳥 もつ鍋スープ 醤油
「複雑な味で完成度が高い。イノシシなど、クセのある肉にも合いそう」
・ダイショー 地鶏だしちゃんこ鍋スープ 醤油味
「地鶏だしというわりに地鶏感が薄く、むしろかつお節が強いので、商品名とのギャップが」
・ダイショー CoCo壱番屋監修 カレー鍋スープ
「最初に甘みがくるが最後にスパイスを強く感じるので、スパイシー好きにはいいかも」
・ミツカン 〆まで美味しい 焼あごだし鍋つゆ
「複数のだしを組み合わせた合わせ技が裏目に出て、味のバランスがやや悪い印象」
・ミツカン 〆まで美味しい ごま豆乳鍋つゆ
「味が決まってはいるが、ややくどいので最後まで食べると飽きそう」
・モランボン 菜の匠 白菜鍋用スープ鶏がら白湯しお味
「白菜鍋というよりちゃんぽんのスープに近い。牛乳やベーコンを入れてシチューっぽくしても」
・モランボン 菜の匠 スタミナきゃべつ鍋用スープ にんにく味噌味
「スタミナというほどの主張はなく、ガツンとした味を求める人には少し物足りない」
・イチビキ ストレート鬼鍋 コク旨焦がし醤油鍋スープ
「ラーメンスープ風なので、ラーメン好きにはいいが、万人受けはしない」
・イチビキ 赤から鍋スティック
「辛みたれ別添えで自分好みの辛さにアレンジしやすい。赤からファンにはオススメ」
・味の素 鍋キューブ(R) 鶏だし・うま塩
「うまみ調味料に慣れ親しんできた人には使いやすい商品」
実食を終えて……
「家庭では出せないコクや深みのある味や、鍋以外にもアレンジの効く万能感のある商品が上位にきた印象。
お店やメーカーのこだわりの中に、料理人目線がちゃんとあるからこそ、家庭の鍋をランクアップさせてくれる味方に。
これまで鍋つゆを使っていなかった人も、同じものばかりで冒険できなかった人も、もっと自由に鍋つゆの素を活用すれば、手軽に料理の幅やおいしさが広がりますよ」
おおつきちひろさん●NHK『ガッテン!』に何度も出演している料理研究家。レストラン「サンイシドロ」のオーナーシェフで料理教室も主宰。食材を生かした料理人目線でのメニュー開発にも定評が。
石川範子さん●NHK『ガッテン!』で食専門ディレクターを23年にわたり務め上げた料理班長。食材の魅力を最大限に引き出すべく、日々実験を繰り返し、数々のヒット回を生みだしてきた。
(取材・文/渡邉朋子)