税金にも節約できる部分アリ

・価値の下がらないものにお金を変える

 京都のおばあちゃんは戦争を経験しているからこそ、お金は万が一のときは紙切れになると知っている。そのためお金が貯まってきたら、金や宝石など換金できて価値の下がりにくいものを購入していた。

「万が一の災害時に持って逃げられると安心ですよね」と熊谷さん。ブランド品や記念コインなどもおすすめ。日ごろから価値のあるものを購入することを意識しては。

価値の下がらないものにお金を変える イラスト/はやかわくにこ
価値の下がらないものにお金を変える イラスト/はやかわくにこ
【イラスト】節約が捗る「感謝半紙」と「志半紙」の使い方

・税金は賢く納めお金の漏れをストップ

 税金にも節約できる部分がある。生命保険に加入している人は「生命保険料控除」を、医療費を年間10万円以上払った人は「医療費控除」が使用できる(注:医療費控除は所得額によって上限が異なる)。確定申告でこうした控除を申告すれば、所得税や住民税が軽減されるのだ。

 熊谷さんのおすすめは「ふるさと納税」。好きな自治体に納税するだけで、返礼品がもらえて所得税も軽減できる。2000円の自己負担は必要だが、それ以上にお得な制度だ。

【習慣3】「貯まるサイクル」を強制的に作る

「もっとも大切なのはお金が貯まるサイクルを作ること」と熊谷さん。

 お金を引き出す日や貯める日を決め、お金の不必要な移動をなくそう。意志の弱い方には「先取り貯金」がおすすめ。毎月定額を貯金すれば、計画的に資産が積み上がる。

 1年たったら「お金の引っ越し」をして、お金を短期・中期・長期の貯金へと変身させる。投資の知識がある方なら、投資信託や株式など運用商品に入金してもいい。

 そして「価値の下がりにくいもの」に換えておくと、現金が手元にないときは安心だ。

・小さいお金こそ大切に500円玉貯金

 いきなり大きなお金は貯めにくいという人におすすめ! お札を崩すなどして手元に500円玉が来たら、500円玉貯金箱へ移動させよう。この貯金箱はわざわざ購入する必要はなく、小さなお菓子の箱や500mlの牛乳パックを切ったものでOK。

 週に4枚貯まれば月に16枚、つまり8千円に。このペースで貯めていけば年間約10万円とまとまった金額になる。500円玉を確保することで小銭に活躍してもらう意図もある。

熊谷さんの貯金箱。小さめの箱を使用したほうが、すぐに中身が計算できて便利
熊谷さんの貯金箱。小さめの箱を使用したほうが、すぐに中身が計算できて便利
「私は意志が弱いので、お守りを入れています」と熊谷さん
「私は意志が弱いので、お守りを入れています」と熊谷さん

・1万円を崩したら3千円を強制的に貯金

 買い物のとき1万円札を使ったら3千円を強制的に財布から出し、別の袋に入れて保管しよう。この3千円袋がたくさんあれば、ある程度の貯金があるという安心感につながるだけでなく、お金が足りないときに使用できる。「お金を別の場所に移動させること」が、熊谷さん流のお金を貯めるコツだ。

熊谷さんの手元には3千円袋がこんなにたくさん!
熊谷さんの手元には3千円袋がこんなにたくさん!