辛い中で見つけた今の生活スタイル
そんな中、就職しようと思い立ってバイトを整理したものの、仕事探しがうまくいかず、しばらくの間、つなぎとして始めた5万円のバイトだけが生活の糧になった。しかしこれが現在の月10万円の生活を始めるきっかけになったという。
「月収5万円になったときは家賃を払うのでいっぱいいっぱいでした。日雇いバイトをして補っていたこともあります。
そこからようやく月収10万円くらいになったとき、25万円稼いでいたときみたいな生活はしんどいから10万円のままでいいかなと思い、今の生活に落ち着きました。
ひと月5万円の生活から始まったので、10万円はむしろ余裕を感じるくらいです(笑)」
働き方が変わっていちばんよかったのは、自由な時間が増え、心にも余裕が生まれたことだという。
「欲しいものがあるけどお金が足りないというときは、もともとが時間に余裕がある働き方をしているので、『今月は働く時間を増やしてお金を稼ごう』と考えられるんです。
だから生活を切り詰めたり、欲しいものを我慢したりする必要もありません。働いてお金を貯めてるうちに気持ちが落ち着いて買わないこともあるのですが(笑)」
「お金がなくなったら人生詰む」とさえ信じていた月収25万円時代。精神的な余裕がなかったため、自分が困ったときにも助けは求めづらかったとmiさんは話す。
「今はバイト先でシフトに穴があいたときも、自分が代わりに入って周りの人を助けられるようになりました」
買い物をするのはスーパーよりは米屋さんや魚屋さんなどの個人商店。店員さんとたわいのないおしゃべりをしながら、のどかな時間を過ごせるのが醍醐味だそうだ。
今でこそ心にも金銭にも余裕を持てるようになったmiさんだが、初めから上手にお金をやりくりできていたわけではなかった。試行錯誤しつつ、豊かに暮らせる方法を見つけてきたという。