秋田市議の政務活動費“不正疑惑”の追求はすでに始まっている。冒頭の地方議会関係者は、こう証言する。
「川崎市監査委員が昨年、秋田市議の一部の事務所経費や広報費など100万円以上が不適法だとして返還勧告を2回出しています。だが、秋田市議はいまだに応じておらず、川崎市長の名で督促状が4回出されるという異例の事態に陥っている」
M氏に支払われた過大な調査研究費・人件費・広報費など全額を取り戻すべき。そう話すのは、この問題を追求するNPO法人『国民の健康と生活を守る会』の金屋隼斗理事長。
「川崎市では、現在9人の市議が同じく政務活動費の不正疑惑で裁判を起こされていますが、その中でも秋田市議はとくにヒドイ」(金屋理事長、以下同)
秋田市議はみずからM氏に金額を提示するだけで、見積書や請求書も作成していないという。一般企業ではあり得ないことだ。
「コロナ禍で生活が苦しくても、市民は税金を納めています。そんな血税から出ている政務活動費がムダ遣いされているのは我慢できない。説明責任を果たせないのであれば、早急に返還してほしい」
だが、秋田市議は疑惑に関するヒアリングを拒否している。
秋田めぐみ市議を直撃すると…
4月中旬、沈黙を貫く秋田市議を直撃。その場所はというと、東京・西麻布にあるマンション。彼女は川崎市議でありながら、現在、川崎市に住んでいないのではないかという疑惑もかけられている。地方自治体の議会議員は自身の自治体に居住実態がないと、議員の職を失うと地方自治法によって定められている。
「私宛てに“秋田市議は川崎市に住んでいない”などの情報が多数寄せられてきました。先日、秋田市議に対する議員資格審査特別委員会の設置を求める陳情が受理されたので、市議会がどう動くのか注目していただきたい」
その西麻布のマンションで記者が名刺を出して名乗ると、驚いた表情になった秋田市議。政務活動費711万円が占い師に流れていることについて質問すると、
「流れているって、なんですか? お給料ですよ。あなたも会社からお給料をもらっていますよね?」
川崎市議の年収は1400万円ほど。確かにそこから支払われているものであれば問題ないのだが……給料と経費の違いも理解していないのだろうか。
Mさんは政治コンサルタントができる人かと尋ねると、急に無言になった秋田市議。