【7】毎月1200の新商品を開発
新商品の開発は常に行われていて、毎月1200ほど! お店によって人気商品は異なる。商品の入れ替わりや改良が多いため、50年前の創業当初からずっと販売されている商品はない。100円とはいえ、使いやすさや耐久性など、常に進化を続けているのが「DAISO」の商品だ。
「商品は全部で7万6000アイテムぐらいありますが、すべてそろえているお店はなくて、大型店舗でも5万アイテムぐらいです。常にお客様のニーズを察知して、企画、商品化しつつ、昔からある商品も品質をアップしたり、改良したりしています。
プライベートブランドも1980年代から作っています。本来の使い方ではなく、お客様がそれぞれ工夫して使っていただけるのも、当社の商品の魅力です。
例えば、傘立てにラップを入れてラップケースにするなど、SNSや雑誌、テレビなどで紹介されて、お客様独自の使い方が広がります。お客様のアイデアにはいつも驚くばかりです」
数ある店舗のなかでも1600坪ある千葉のギガ船橋店が最も大きく、次いで1000坪の東京・錦糸町店などが続く。来店するお客様の層に合わせて、店舗によって品ぞろえは異なっている。
【8】一番大きい店舗は千葉のギガ船橋店
「消耗品はどのお店でもまんべんなく売れていますが、ソラマチ店、錦糸町店などでは、海外のお客様に日本の和雑貨などが人気でした。扇子や小物、お箸、お寿司のマグネットなどが売れていて、お土産で買われていました。
最近では“推し活”用のグッズもニーズがあります。当社はもともとトラックで移動して特設会場で100円グッズを販売していましたが、50周年記念でそういった企画もできればと考えています」
【9】サステナビリティにも取り組む
SDGs(持続可能な開発目標)は、100円ショップでも推進されている。オープンしたマロニエゲート銀座店は、サステナビリティ拠点として位置づけられている。
「当社は環境配慮型商品を多数展開し、エコな活動を推奨してきました。環境や安心への積極的な取り組み、お客様のより豊かな暮らしに貢献してまいります。
『Standard Products』では、東京都檜原村の間伐材や国産木材を活用したご祝儀袋、メモ帳などの文具商品と、しゃもじ、菜箸などのキッチン用品を発売しています。マロニエゲート銀座店では、店舗の改装にあたって、床材、レジ仕切り板などの資材に環境負荷の少ない材料を選定、活用し、100%リサイクル原料を使用した抗菌仕様の買い物かごを導入しました。
取り扱い商品も環境負荷削減を意識し、植物由来の成分を配合したポリ袋やプラスチックカップ、サトウキビの絞りかすからできる紙皿、フードロス削減につながる保存袋などがあります」
(取材・文/紀和 静)