人気のわりには社会での需要なし!ニーズが低めな資格

 おもしろそうだと思って趣味の延長で取得しても仕事で活かせない資格もある。しっかり稼ぎたい人には不向き。

野菜ソムリエ

費用が高く、これだけでは意味なし!

 多くの女性タレントが取得していることで一気に知名度が上がった民間資格。合格するには受講料などが「野菜ソムリエ」で約15万円、「野菜ソムリエプロ」で約32万円がかかるうえ、毎年更新料も必要。この資格が必要という仕事はないので単体で持っていても就職や転職で有利にはならない。ただし、栄養士などの資格と組み合わせればほかの人との差別化ができるかも。

西村知美も取得!

 芸能界きっての“資格マニア”西村知美のほか、里田まい、安倍なつみなども取得。芸能人のイメージアップや、家族の食生活などでは活かしどころがあるのかも……。

どんな資格?

 野菜にまつわる資格の中で、最も有名。もともとは野菜や果物の幅広い知識を身につけ、その魅力を消費者に伝える役割を果たせるようになるための資格。講座を受講して試験に合格することで資格を得る。

●最低収入目安
月収約12万円(50代)

食生活アドバイザー

ローラ(イラスト/TORU)
ローラ(イラスト/TORU)

飲食業の就業には役立たない

 飲食業や食品メーカーなどへの就職に役立つなど、仕事につながることはほぼない。食の総合的な知識は身につくが専門性を高められるわけではないので、専業で活躍する道も険しい。そのわりに、合格率が2級が平均で40%と意外と難関。ただ、比較的知名度が高く、食に関する幅広い知識を得られるので、食関連の資格勉強の入り口としては悪くない。

ローラも取得!

 某通信教育の会社のCMで食生活アドバイザーの試験に合格したことが話題に。料理好きだし、体形維持やユーチューブのネタにも十分役立っているよう。

どんな資格?

 多様化する現代の食生活を総合的に考える見識を持ち、的確な指導やアドバイスができるようになるための民間資格資格区分は2級と3級の2つ。栄養と健康や食文化、衛生管理、食品表示、食をとりまく法律や社会問題などの知識が学べる。

整理収納アドバイザー

DAIGO(イラスト/TORU)
DAIGO(イラスト/TORU)

片づけられる人にはなれても稼ぐのは…

 基本となる「整理収納アドバイザー2級」は1日の受講で資格を取ることができるが、ほぼ全員合格する。仕事にも活かせるとのうたい文句はあるが、就業に有利な資格でもなく、独立してやっていけるのはひと握り。整理収納の様子をユーチューブやSNSなどで情報発信するのがうまい人には向いている。

DAIGOも取得!

 昨年、妻・北川景子との間に女児が誕生したDAIGO。育児ではあんまり役立っていないようだが、資格を活かして整理収納はしているかも。ただ、今はネットの情報でも十分か……。

どんな資格?

 整理収納の考え方を学び、ノウハウを身につける、片づけに関する資格。3級、2級、準1級、1級があるが、「整理収納アドバイザー」と名乗れるのは1級の取得者。

●最低収入目安
家事代行会社で時給1300円前後(40代)

カラーコーディネーター

篠原ともえ(イラスト/TORU)
篠原ともえ(イラスト/TORU)

独立開業でやっていくのは超困難

 独立して行う仕事として代表的なのは「パーソナルカラー診断」だが、さまざまな人種がいるアメリカで生まれたもので、肌や瞳の色が大差ない日本人にとっての需要は低い。そのため、カラー系の資格は、色の知識を役立たせるスキルが必要になってくる。理論に基づいた色の知識を得られるので、デザインやアパレル、建築系などでは商品を引き立たせる並べ方など仕事上で役立つメリットも。

篠原ともえも!

 改定前の階級「アシスタント・カラーコーディネーター」(3級)を取得。若いころは超個性的だったが「自分の見せ方」が上手なのは今も変わらない。

どんな資格?

 ビジネスにも役立つ実践的な色彩の知識を学ぶことができる資格。店舗の演出、コンサルティングなどでも活用できる。現在はアドバンスクラスとスタンダードクラスの2階級。

産業カウンセラー

使いどころがないメンタル系民間資格の代表

 資格取得のための受講料が約30万円、民間資格なのに資格登録料がかかるなど、費用が高すぎる。仕事として「産業カウンセラー」に就けるのは主に大手企業となるが、募集が出ることも少ない。もし管理職になったとき、部下との定期面談などでは役立つかも。

どんな資格?

 心理学的手法を用いて、仕事や職場で生じるストレスや心の問題に対するカウンセリングをする資格。以前は国の公的資格だったが、2001年度から除外された。

●収入目安
年収200万~300万円未満が24%と最も多い(2009年実施『産業カウンセラーの実態調査』より)