実は大企業の社長や有名タレントなど業界内にもファンの多いみよこ先生。普段はどんな人だったのだろう? 30年近くみよこ先生を見てきた所属事務所の関係者は、「びっくりするくらい普通の主婦でした」と証言する。

 だが、うわさがうわさを呼び、メディアへの露出が増えだし、『金曜日のキセキ』(フジテレビ系 2010年放送)などの番組にも出演。しかし、知名度が上がっても普段の生活は変わらなかった。前出の事務所関係者は続ける。

有名になっても先生は私たちが昔から知っている先生のままでした。“世間からはスーパーウーマンなんて言われるけど、スーパーはスーパーでもスーパーマーケットのほうよね(笑)”と冗談を言ってました。なので、スタッフや家族も特別な人という感じでは接していなかったです

 だが、そんなさなか体調を崩してしまい、最近は自宅療養を続けながら鑑定をこなしていたという──。

 みよこ先生が亡くなる2週間前も電話で話したという前出のBさんは「その日も元気に話をしていたんです」と、今でも信じられないと哀傷をにじませる。

 療養中、スタッフに幾度となく話していたことがあった。

弱音を吐くことは一度もありませんでしたが、ある日、“私は死ぬのを怖いと思ったことはない、逆に神様のもとに戻れるからうれしい。

 残された人は故人が見えなくなるから寂しいと感じるかもしれないけど、魂は生き続けるの”と、おっしゃっていたことがありました。なので先生は、私たちの近くに今もいてくれているような気がするんです」(所属事務所関係者)

みよこ先生は心のなかで生き続ける

 連載や書籍を通して先生が一貫して読者に伝えたかったことは“感謝と愛”と、交流のあった関係者は一様に口をそろえる。

「“愛があればいじめも虐待も戦争もなくなる、平和な世界が生まれる。そのことを世界中に伝えたい”とおっしゃっていました」(A子さん)

 みよこ先生のなかでは「ありがとう=愛」だった。著書のなかでも、「もっと愛が欲しいと言う人がいますが、それは相手の愛が足りないのではなく自分の愛が足りないから。究極の愛は与え続けること。ありがとうと言ってもらえる人になりましょう。そうすれば巡り巡って自分にも必ず愛は返ってきます」と、説いている。

“足るを知りなさい”ということもよくおっしゃっていました。欲張らずに今の生活に満足して感謝すれば、自ずと道は開けるという意味です。ご自分の存在を通して読者だけではなく、私たち編集者の心も変えてくれたのかなと思っています」(Cさん)

 みよこ先生は、スピリチュアルという敷居の高いと思われていた世界を身近に感じさせてくれた存在だった。あの天真爛漫な笑顔をもう見ることはできない。でも、目をつむればみよこ先生は微笑みかけてくれる。私たちの心のなかで、ずっと生き続けているのだから。

オフィスチロルより読者のみなさまへ

「今まで先生を愛してくださった読者のみなさま、ありがとうございました。私たちは先生の遺志を継いでオフィスチロルを継続することにいたしました。微力ながら先生が伝えたかったことを継承していきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願い申し上げます」

主婦と生活社より刊行された著書の一部。開運術や心を支える言葉がつづられている
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(取材・文/花村扶美)