‘21年に大谷はテレビで借金を抱えていることを告白している。

「大きな借金があることをテレビで公表することは、地元で暮らしている家族にとって、それをネタにしてテレビに出ること、借金というイメージは家族にも迷惑がかかるということをハッキリ言われて。もう自分のことしか考えていなかったなと思いました」

“生活保護”は一生背負っていくもの

 改めて大谷にとって“生活保護”とは何か――。

「本当に軽いものじゃなく、一生背負っていくものだと思っています。本当にすごく救われましたし、その分元気に働いて社会に貢献していきたい、恩返しをしていきたい。今の時点ではその力はないかもしれないけど、生活保護をもらったことで、また夢を持たせてもらえました。当時はただ金銭的に苦しかっただけじゃなく、精神的にもつらかった。でもつらいときに手を差し伸べてくれる場所がある。私にとっては本当にこれ(生活保護)しかなかった。今でも福祉課でお話を聞いてくれた方のことは忘れません」

 今年2月に大谷は40歳を迎えた。

「40歳になりましたけど、私は中身が幼いと思っています。40歳になったらお母さんになっていると思っていたし、守るものがあって、芸能界も引退して、誰かの妻として、母として生きていると思っていたんですけど、でもやっぱりどこか夢を諦めない自分がいて。でも、それでもいいんじゃないかって吹っ切れたのが40歳でした」

“夢” ――現在、彼女はメインの活動であるタイダイ染めのアパレルや絵画などの芸術作品を展示する個展の資金をクラウドファンディングで募っている。