立花氏のツイートを受けてから、テレ朝内部は大混乱だったという。
「参議院に議席を有する政党の党首討論ということで、立花さんの出演を避けることはできませんでした。そのため“万が一、綾野さんの件に触れたら音声を落とす”ことは事前に決められていました。立花さんにも“テーマにそぐわない話をしたときはしかるべき対応をとる”と文書で伝えていましたね。綾野さんの名前が出る前に突然の終了となったのは“念には念を”という配慮のためです」(テレビ朝日関係者)
『報ステ』とほぼ同時間帯に放送された『news23』(TBS系)では事前収録の映像ということで、映像の一部がカットされていた。
政見放送は編集されない
党首討論の放送を終えた立花氏は、YouTubeのライブ配信を実施し、
「YouTubeで言えるのに、なぜテレビではカットするんでしょうかね」
と、苦言を呈しつつ、
「今日のテレビ朝日やTBSは編集権で(カットを)やれるんですけど。政見放送となってくるとこれまた違ってくるので。(中略)政見放送にはバシバシ綾野剛という名前が出てきますので、超ご期待いただきたいと思います」
と息巻いた。
はたして本当に炎上必至の“暴露”を地上波で放送することができるのだろうか─。過去を遡れば2016年の東京都知事選で後藤輝樹氏(無所属)は突然歌い出したり、卑猥な単語を羅列するなど、支離滅裂な政見放送を行った事例がある。
このとき、NHKは冒頭に“公職選挙法第150条の2の規定をふまえて、音声を一部削除しています”とテロップを表示させたうえで、音声のほとんどをカットして放送している。立花氏のケースはどうなのか。政治ジャーナリストの角谷浩一氏によれば、
「公職選挙法に基づいて、発言や行動は守られています。討論会は別ですが、立候補者の政見放送であるならば、政治信条に基づくものでしたら基本的に編集などはできないため、そのまま放送される可能性は高いです」
もし目論見が外れても、立花氏にダメージはない。
「彼は『news23』で自身の発言が編集されたことについて配信で、“YouTubeに誘い込むための作戦でもある。カットされたら仕方がない”とも語っていました。発言が電波に乗ろうが乗るまいが、どちらに転んでも彼にとってプラスなのでしょう」(スポーツ紙記者)