「特捜は絶対辞めたくない」懇願した山田

 最終的には、「親父に言われたんですよ。自分で決めたことは最後までやりきれって」「だから決めてるんです。あの人たちと一緒に、特捜班やっていこうって」と、チームに残ることを自ら志願した新藤。いい意味でファンを裏切ることに成功した『特捜9』だが、山田を巡った一連の演出の裏には、こんな話があったようだ……。

実は本当に、山田さんが今シーズンで卒業するという話があったんですよ」(テレビ朝日関係者、以下同)

 なんと、“卒業説”は確かに浮上していたという。そこには、実力派俳優ならではの事情があった。

山田裕貴…当時20歳。『海賊戦隊ゴーカイジャー』(’11年)のジョー・ギブケン/ゴーカイブルーでデビュー。その後は『なつぞら』(’19年)にも
山田裕貴…当時20歳。『海賊戦隊ゴーカイジャー』(’11年)のジョー・ギブケン/ゴーカイブルーでデビュー。その後は『なつぞら』(’19年)にも
【写真】『特捜9』の出演者、田口浩正のライブに山田裕貴、吹越満、羽田美智子、津田寛治らが観覧に。プライベートでも仲良し

「『特捜9』は、来年4月クールにseason6の放送が予定されているのですが、同じ時期に、山田さんは別のドラマへの出演も決まっていたそうなんです。その作品での山田さんは主要な役どころで、出演シーンも多い。さすがに2本を掛け持ちするのはスケジュール的にも厳しいということで、新藤の卒業案があがったんです」

 複数の作品に引っ張りだこになるのは、その演技が認められている証拠。しかし、山田は首を縦に振らなかった。

制作陣が卒業を打診したところ、山田さん本人が“特捜は絶対辞めたくない。合間を縫ってでもスケジュールはつくるので、何とか続けさせてもらえないか”と懇願したそうです。あまりの勢いに関係各所も根負けし、来シーズンはゲスト出演のような形で関わっていくことで落ち着いたと聞きます

 まさに、ドラマを地で行くような“出演志願”。特捜班への並々ならぬ思いを露わにした山田が、また作品を盛り上げてくれるだろう!