周りの人がやりがちなNG行為
【家族の場合】面倒だからと連絡を絶つ
家族のかまってちゃんに対して、連絡をしないとか完全に無視をすると孤独感から死につながる可能性もある。週に1回の電話やメールなど、お互いにとってストレスにならない、よい距離感を探ってみて。
【他人の場合】中途半端な優しさで相手になる
コミュニケーションを取りたがる高齢者に対して、最後まで相手をする気がないのであれば、早めに会話をやめて、期待をさせないようにしたい。断れないという理由だけで相手をするのは逆効果。
【どちらもNG】話の内容に反論する
高齢者に反論するのは意味がなく、論破しても何も変わらないケースがほとんど。矛盾を感じてもスルーするのがかまってちゃんへの正しい対応。
4大かまってちゃんのあしらい方
10年以上にわたり、延べ10万人以上の高齢者と向き合う現役眼科医が“高齢かまってちゃん”に見られがちな4タイプの実例とそれぞれのあしらい方を伝授!
おしゃべり型かまってちゃん
病院の待合室で、「どこが悪いの?」とやたらに話しかけてくるシニア。問いに答えると「大変ね。私はね……」とどちらかが名前を呼ばれるまで会話のラリーは続けられるという迷惑行為にうんざり。
[あしらい方]どうしてもこの人と話したいというよりも、ただ衝動が抑えられないだけなので、リアクションはうすめにして、会話のラリーを続けないこと。クエスチョン形式にしないのもポイント。
SNS自己顕示型かまってちゃん
Facebookのコメントや“いいね”で忖度され、得意気にマウンティングしているSNS上でのかまってちゃん。現場を退いても“〇〇〇理事”など社会的地位のある肩書をいくつか持ち、今の自分の顔や行動をアップするのが日課。
[あしらい方]自己顕示型の投稿には反応をせずに無視(スルー)をするのがいちばん。コメントを書き込んでも、現状がよい方向に動くことはありません。
昔話で自慢型かまってちゃん
“昔はよかった”とか“自分はこうしてきたもんだ”と話す自慢好きの高齢者。「家庭のことは女に任せていたからうまくいっていた」や「会社に人生をかけて何度も表彰された」など、若いころの自分を美化。
[あしらい方]“自慢話”はさせておくのが賢い対応。価値観を押しつけられそうになったら、「今の時代は昔と違う」という現実を伝え、「悪いのは“時代の変化”ですよね」と責任転嫁を。
心配されたがりかまってちゃん
「私なんていても邪魔でしょ」とネガティブな発言ばかりする高齢者。身体的老化などの理由から「ゆっくりしてください」と息子夫婦などに言われ、炊事や洗濯を任せることにしたが、周りの気遣いに反してどんどん暗くなっていき、身だしなみも乱れ始める。
[あしらい方]自己肯定感を低くしないよう、できる役割を与える。ゴミ捨て、お風呂掃除、植物への水やりなど危険を伴わない仕事がおすすめ。決まった時間、曜日に行えるというのもやりがいを感じ活力となる。
(取材・文/相原郁美)