エアコンを制するものは節電を制する「節電アクション」
家庭での節電が重視される2022年。無理なく「電力使用量マイナス30%」を達成する方法は?
今年は家庭への節電協力を呼びかける声も多い。
「これは働き方の変化によるものなんです」と語るのは、消費生活アドバイザーや家電製品アドバイザーとして活躍する和田由貴さん。
「従来は企業のオフィスや工場などで多く電力を使用していたので、企業への節電要請が多く、電力使用量が高まるのも日中の時間帯でした。
しかしコロナ禍を経てオフィスが縮小したり、リモートワークが普及したためか、今年は家庭で消費される電力量が比較的増えている。電気が多く使用されるのも、夕方から夜の時間帯へと変化。家庭での節電は非常に重要です」
そこで和田さんに、節約につながるアクションを教えてもらった。
「家電のうち、夏に最も多く電力を消費するのがエアコン、次いで冷蔵庫、照明の順。王道ですが、エアコンの使用方法からしっかり見直すと、節電には効果的です」
ただし節電を意識しすぎるあまり、熱中症による体調不良につながっては本末転倒だ。無理のない範囲で行おう。
【1】真夏の日中は窓の日差しをさえぎるべし
在宅している間は直射日光が当たらないようにするけれど、外出時はカーテンを開けっぱなし……これはNG!
在宅時・外出時問わずカーテンを閉めるようにするのがまず大切だ。そしてさらに重要なのは、窓の外にすだれなどの日よけを付けること。
「日よけによって窓の桟やガラスが熱くなるのを防ぎ、室内の温度が上がりにくくなります。まずは窓の外から対策していきましょう!」
【2】エアコンをつける前に部屋の空気循環を
エアコンは室内と設定温度の差が大きいほど、多くの電気量を消費する。特にエアコンをつけたときの消費電力は1000W近くなることも!
そこでエアコンをつける前に、まず部屋の換気を行い、室内にこもった熱気を放出してからエアコンをつけるのがベスト。比較的、室温が低い部屋でサーキュレーターを回せば、ほかの部屋も涼しくなりやすい。
【3】エアコンのフィルターは月2回掃除すべし
気づかぬうちにたまる、エアコンフィルターの付着ゴミ。フィルターが詰まっているとエアコンの稼働効率が悪くなってしまうため、月2回は掃除することをおすすめ。自動掃除機能付きのエアコンの場合は、ダストボックス内のゴミをこまめに捨てて。
しばらく掃除をしていないなら、思い切ってエアコンクリーニングを依頼するのもよいだろう。要注意なのが、内部のセルフ洗浄。
「スプレーなども販売されていますが、ドレンホースが詰まる原因になる可能性が。余計な出費につながってしまうこともあるので気をつけて」