目次
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ー 1日1個の梅干しで夏バテ、疲れ知らず! ー 調味料感覚で使えば定番料理も“味変”!
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ー 鶏の唐揚げピリ辛梅ソース ー 豚肉の梅バター焼き
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ー 梅塩昆布のレタスチャーハン ー 梅風味サンラータン
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ー いかの梅マリネ ー 梅ポテトサラダ
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ー 梅干し調味料アレンジ:梅のり(保存期間冷蔵で4~5日)
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ー 梅干し調味料アレンジ:梅なめたけ(保存期間冷蔵で4~5日)

 連日の暑さで食欲が落ち、身体が重く感じる……。そんな夏の不調を吹き飛ばすのが『梅干し』! いつも冷蔵庫に入っているけれど最近食べていない人は、もったいないことをしているかも。

1日1個の梅干しで夏バテ、疲れ知らず!

 “梅はその日の難逃れ”といって、朝、梅を食べれば1日災難に遭わないなんてことわざもあるほど。その健康効果は疲労回復からアンチエイジングまでさまざまだ。

「1日1粒の梅干しが、今と将来の健康に役立ちます」

 と教えてくれたのは、20年以上にわたって梅干し研究をしている宇都宮先生。梅干しの酸味は唾液の分泌を促して食欲を増進し、クエン酸は体内にたまった疲労物質の分解や新陳代謝を助けるので、夏バテ防止の強い味方になる。

 また、抗酸化物質を含む梅リグナンには身体の酸化反応を抑制して肌のシミやシワを改善する働きや、梅の香り成分“バニリン”には脂肪を燃焼させて脂肪細胞を小さくする効果もある。

「実験では、梅干しを電子レンジで1分加熱するとバニリンが約20%増えました。温めると量が増え、冷めても減ることはないので、煮物や炒め物に梅干しを加えてもいいですね」

 ほかにも、日常的に梅干しを摂り続けた人は、年齢を重ねても骨や胃腸の状態が良好だというから侮れない。

「塩分が気になる場合は、食事全体で使う塩の量を調整するといいでしょう。自分と家族の健康管理にぜひ梅干しを役立ててほしいですね」

調味料感覚で使えば定番料理も“味変”!

 身体にうれしい栄養がつまった梅干し。でも、毎日粒のまま食べるのは飽きてしまいそう……。そんな人でも普段の食事においしく取り入れられるコツを料理研究家の小林まさみさんに聞いた。

「梅干しを調味料として使うと食べやすくなります。塩味、酸味を生かして、塩、しょうゆ、酢やレモンの代わりに加えてみてください。梅の香りもプラスされて、さわやかな料理に仕上がりますよ」

 酸っぱいのが苦手な場合は梅干しを加えるタイミングがポイントで、あらかじめ合わせ調味料にして加熱すると酸味がおだやかに。また、みりんやジャムなどと一緒に使うと、甘さとともにコクがアップする。逆に料理のアクセントとして酸味を利かせたいときは、仕上げに加えればOK。

「もっと簡単に取り入れるなら、米1合と梅干し1粒を一緒に炊くのもおすすめです。酸味はとんで傷みにくくなるので、お弁当にぴったりなご飯になります」

 今回は塩分17%の梅干しを使った料理を教えてもらったが、減塩タイプやはちみつ入りなど使う梅干しによってほかの調味料は加減を。唐揚げやチャーハンなどいつものメニューに“プラス梅干し”で、意外なおいしさを見つけよう!