“安物買いの銭失い”はしないポリシー
一方でリスクも伴う不動産には冷静さと知識が不可欠。
「感情で物件を買わないこと。とても気に入った物件であっても、すべて数字の裏付けを取ります。数字という客観的な目線を持ったうえで自分の好きをそこに投影することが重要です」
また、会社が順調なのは家族の協力あってこそ。
「何かを始めるとき、信頼できる誰かと一緒にやる、気軽に相談できる人をつくることも大切。家族は私がやることにいつも協力的なので、とても助けられています」
互いの意思を尊重し合う仲だという家族に支えられ、神山さんは現在、事業のさらなる拡大を目指している。
「買い物をするときは“安物買いの銭失い”はしないように意識しています。これは不動産でも、生活費でも同じです。安いから買うという発想はありませんね」
本はフリマアプリを使って格安で手に入れるが、すぐ使わなくなる100円グッズは買わない。仕事を始めてさらに「投資になる買い物か、単なる消費か」を考えてお金を使うようになった。ただし、身体のことを考え、食費を削ることはしない。
「食材はグレードの高いスーパーの特価品を。おいしくて身体にもいいものが、いちばん安くつきます」
また、お金に対しても誠意を持つことを大切にしている。いつも心がけているのは人や神仏に礼を尽くし、感謝の気持ちを忘れないこと。
「月謝などで人さまに渡すお金は常に新札にし、お名前を書いた季節の封筒に入れてお渡しします」
常に周りの人への感謝の気持ちを言葉で伝え、神社仏閣ではきちんと作法を守る。そんな誠実さと何事にもポジティブに挑戦する気持ちが、おお金を引き寄せているのかもしれない。
◎神山さんのお守りアイテム
感謝の気持ちを込める新札
「人にお渡しするお金は新札と決めています」。今月使う金額分の新札をあらかじめ口座から下ろし、新札入れに収める。愛用の和紙の新札入れは義理のお母さまからいただいたもの。
お話を伺ったのは……
取材・文/後藤るつ子、松澤ゆかり 協力/熊谷和海