保険料が値上げされる可能性も
感染者数の全数把握が簡略化されることを受け、保険会社が足並みをそろえ始めているようだ。
「今回の見直しは、約款としては誤りではありません。ただ、コロナ禍以降に、“みなし入院”の保険金に魅力を感じて契約した方は、割り切れないかもしれませんね」(風呂内さん、以下同)
9月26日以降はコロナ陽性でも給付金がもらえないケースも出てくるが、考え方によっては今後のメリットにもつながる。
「入院給付金が急増したことで、保険会社の負担が増えて、結果的に保険料が値上げされる可能性があります。そうなるよりは、適正金額で保障を得られるほうが消費者にも利益があります」
さらには、こんな将来の展望も。
「これで、わざと陽性になる人が減るんじゃないでしょうか。感染者数が少なくなって、コロナの収束が早まる可能性もあります」(保険会社関係者)
“ゼロコロナ”に向けて、消費者も保険について考え直す時期が来ている。
風呂内亜矢 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 著書に『「定年」からでも間に合う老後の資産運用』(講談社+α新書)ほか多数