月の生活費10万円

「今は家計簿アプリを活用しています。小さな節約が功を奏して支出が減ったことが数字でわかるので、達成感が味わえてオススメです。月末に見直すことで自分の“買い物のクセ”もわかってきます」

 現在、会社員としての毎月の平均手取り額は39万円になったが、月の生活費は以前と同じだ。

「完済で住居費がなくなり、固定費は4万9800円、贅沢費は以前より増えて4万円で合計8万9800円に。前より手取りから貯蓄に回せるお金が増えました」

 食費は以前と変えていない。ふるさと納税の返礼品には普段は買わない厳選食材を選び、食費を少し抑えて“プチ贅沢”を楽しんでいる。

「支出額の大きい固定費は、一度見直すと大幅に節約できる部分。どうしたら安くなるか、定期的に調べています」

 オール電化の電気代は太陽光発電の利用で実質0円、スマートフォンの通信料は大手キャリアから格安スマホに乗り換え、なおかつキャンペーン期間中で0円だ。お金がかかるのは、インターネット代5300円と、水道代3000円だけとなっている。

「月1回、『マネー会議』をして貯蓄額や支出について夫婦で共有しています。家族がいる場合、節約の意識を共有することが大切。妻の美容代は最近、『行ってみたい美容院がある』という本人の希望で金額を上げました。身の丈に合った生活をしつつも、お互いの好きなことは制限しないようにしています」

 月の生活費とは別に、「年間の生活費」を設定して家計に余裕をもたせているのも特徴。税金、衣服、教育費、家電などで、合計65.5万円。

 また、旅行費などの家族団欒のための「年間の贅沢費」の予算は計50万円。1年間の支出はすべて合計すると、約223万円になる。

「アマゾンプライムや楽天マガジンの支払いもこちらから。ただ、ポイント払いにすることで出費は0円です」

 無駄はコストカットしつつも、大事なところに使うお金は惜しまないのが太朗さんの節約の極意だ。

「贅沢をすれば人間ですから、それに慣れてしまいます。僕は収入が上がっても、あえて生活水準を少し下げることで、たまの贅沢は心から楽しめるようになりました」