昨年から右肩上がりだった小麦粉の価格。政府が製粉会社に輸入小麦を売り渡す価格について、来月20%ほど引き上げられ、いまの制度になってからの最高値になると試算されていたが、売り渡し価格は据え置く方向と政府が発表した。朝食のパンやランチの麺類など、毎日の食事に欠かせない小麦の価格高騰もやっと一段落しそうだ。
それなら安心して楽しんじゃおう! と今回は、あの甘い香りとサクふわ食感が恋しくて、ときどき無性に食べたくなるホットケーキミックスをランキングする。
「ホットケーキミックス」ランキング2022
「ホットケーキミックスなんて、どれも同じでしょ」と思ったら大間違い! いま、各メーカーが独自に材料を配合しているため、味わいや食感もさまざま。
時代を超えて親しまれてきた、なつかしい味わいのホットケーキから、薄くてあっさり味のアメリカンパンケーキ風、流行に合わせたもっちり食感やスフレ風のふわふわパンケーキなど、バリエーションはここ数年で豊富になっている。
「ホットケーキは、小麦粉やベーキングパウダー、牛乳、卵など身近な材料で手軽に作れる、おうちおやつの定番ですが、ホットケーキミックスなら、より手軽においしく焼けて失敗も少ないですよね。おしゃれなカフェで高級ホットケーキもいいけれど、1枚数十円でおいしいホットケーキが食べられるのは魅力。
ドーナツなどホットケーキ以外の楽しみ方を紹介している商品も多く、どれを買うかいつも迷ってしまう」
と話すのは、料理研究家の林幸子さん(以下「H」)と、NHK「ガッテン!」で食専門のディレクターを23年間務めた石川範子さん(以下「I」)。
そこで、市販の20種類のホットケーキミックスを同じ条件で焼き続けてもらい、すべてを実食した結果がこちらだ。あなたのよく買う商品は、さて何位?
ランキングについて
※ランキングは、香りや味、食感のバランスを評価した「おいしさ」、生地のダレ具合などの「作りやすさ」、商品と価格のバランスを考えた「コスパ」、生地の厚みを測った「ふんわり」の4項目を、それぞれ★の数で評価し、その合計点で決定。ホットケーキの生地そのものを食べ比べるため、添付のシロップやシュガーなどは使用していない。商品の価格(本体価格)は編集部調べ(2022年8月現在)。
第1位『よつ葉の北海道バターミルク パンケーキミックス』
(よつ葉乳業/450g入り498円)
★北海道の乳製品メーカーがバターミルクの特別感で接戦をモノに!
「生地がダレにくいので、失敗が少なくきれいに焼き上がり、ほどよい厚みも出る。シンプルな材料で作られているので、手作り感があり、飽きずに食べられそう。さっくりふわっと焼き上げるため、生地にサラダ油を加えるのはほかの商品にはないポイント」(H)
「率直においしい。商品名にあるとおり、バターミルクの風味をしっかりと感じるのは乳製品メーカーのなせるワザ。牛乳では出せない風味なので特別感があり、高価格帯ではあるけれど、それだけの価値アリ」(I)
第2位『ikari ホットケーキミックス』
(いかりスーパーマーケット/200g×2袋入り390円)
★芦屋の高級スーパーマーケットが絶妙なサクッ&しっとり食感で2位に
「ゆるめの生地だがダレることなく均等に焼け、適度な厚みで生焼けになりにくく、サクッとしながらしっとり感もあり心地よい。嫌みのないバニラの香りと奥行きのある甘さを感じた。ikariは東京でいえば紀ノ国屋のようなスーパーマーケットで、さすがの実力」(H)
「バニラシードやメープルシュガーなど、ほかではあまり使われていない材料で、シンプルながら唯一無二のおいしさを追求していると思う。イラストを使ったパッケージデザイン含め、個性的で印象に残る」(I)