「僕たちは失うものがなかったので、グループの目標や夢を最初から堂々と宣言しました。表だって何かを公言したり、外に向けて夢を宣言することが日本人は苦手で、言わない人が多い。そうしたことが、ほかのYouTuberよりもわかりやすかったんだと思います」
例えば、CMに出演したいと思ったら、1人で静かに願うだけでなく、日頃から「CMに出たい」と周囲に公言し、SNSでも発信する。次第に「頑張れ、いつかできたらいいね」と共感してくれる人が現れ、実現したときには、多くの人と達成の喜びをわかちあうことができる。
「僕たちはやりたいこと、夢、目標を宣言する集団なんです。努力する姿を隠すことなく、リアルなエンターテインメント化したことが、コムドットの現在につながったんじゃないかと思います」
自信家のやまとを育てた、母親の教育
とくにやまとは、「ビッグマウス」ぶりを発揮、大胆な目標を発信し続けていた。
チャンネル登録者数が50万人に到達したときには、ある決意をTwitterに投稿した。
【宣戦布告】 全YouTuberに告ぐ コムドットが通るから道をあけろ、俺らが日本を獲る
炎上することも覚悟で、夢から逃げられない状況に自分たちを追い込んだ。謙虚が美徳とされる日本において、目標を公言し続ける精神力の強さはどこから生まれてきたのか。
「何かを宣言して挑戦することへの抵抗感をなくしてくれたのは、母の影響が大きいです。小学校のころからいろんな経験をさせてもらいました。例えば小学生からずっと英検を受けさせられていて、高2で準1級を取ったんですが、無限に挑戦の海に突っ込まれてきた感覚です。
やってできないのは当たり前で、何ができなかったかを確認して、またチャレンジする、その繰り返しです。その経験は自己肯定感を育てるのにベストだったと思っていて、壮大なチャレンジ精神が育ちましたよね」
幼少期の原体験がなかったら、こんな自信家には育っていなかった、とやまとは振り返る。