《知らない間に変わってしまった》
《いつもゲームソフトを買いに行ってたゲオはどこへ》
CD・DVDレンタル大手の『GEO』のチラシがネット上で話題になっている。表の面に大きく載っているのはお菓子やマスク、トイレットペーパーなどで、ゲームなどは裏面に掲載。困惑の声が挙がっていた。
「GEOは‘86年にビデオレンタルショップとしてスタートしました。その後、ゲーム機器やソフトの販売や総合リユース事業などを展開。現在では、ゲオホールディングスとして、GEOのほかに総合リユースショップの『2nd STREET』なども運営しています」(ネットニュース編集者)
食品などを扱うことに戸惑う人たちがいた一方、中には《近所のゲオもこんな感じになっている》《この前ゲオに行ったらフライパンが売ってたな》など、同様の商品を扱う店舗を見たという声もあった。事実、少しずつ業態は変わってきている。
ゲオHDに取材してみた
「GEOは‘90年から行っていたCDの買い取り受付を今年9月30日に終了しています。サブスクの普及もあって、CDの市場全体が縮小傾向だということが要因にあったようです。グループ全体でも2nd STREETが好調で店舗数を増やしているのに対して、GEOは店舗数を減らしています」(同・ネットニュース編集者)
GEOで何が起こっているのか。取扱商品について、本誌がゲオHDに取材したところ――
「‘17年12月よりレンタルDVDや新品中古のゲーム以外に家電などの取扱いを始めました」
と回答。理由については、レンタル市場縮小が主な理由だという。
「GEOではレンタル市場縮小に伴い、一部店舗でレンタル売場面積を縮小し、家電・スマホとその関連アクセサリー売場の拡張に加え、菓子・食品の導入等、商材追加・売場リニューアルに取り組んでおります」(ゲオHD広報課、以下同)
Netflixなどの動画配信サービスが普及したこともあり、ゲオHDの‘22年3月期の決算説明資料によると、レンタル事業は売り上げを落としている。事業の見直しを図ることになったが、まだ実験段階のようだ。
「家電製品は全国で取り扱いを行っており、食品・日用品・雑貨は東海地区の店舗を中心に一部の店舗にて取り扱っております。試験的に先行導入した店舗の結果によって今後の拡大を判断します」
レンタルショップから時代に合わせて形を変えながら生き残るための策だった。