一方、熱愛報道は、独身者同士であれば、問題とされないことがほとんど。

「10月で活動を休止したカトパンこと加藤綾子アナには、中学生時代にホストと交際していた過去や、プロ野球選手のダルビッシュ有との熱愛など、数々の交際報道がありました。しかし、これらが足かせになることは一切なく、フジテレビの看板アナウンサーとして、長らく第一線で活躍しました」

加藤綾子、弘中綾香の場合

 加藤アナの場合、アナウンス技術の高さも熱愛報道をはねのける要因に。

「彼女は出演者に平等に話をふったり、時間どおりに番組を進行したりするのがうまく、オールマイティーといわれていました。実力があれば、多少の問題は不問とされるのは、いずこも同じです」

 9月30日に一般男性との結婚を発表したテレビ朝日の弘中綾香アナも似たタイプ。

弘中綾香アナウンサー
弘中綾香アナウンサー

「ロックバンド『ONE OK ROCK』のメンバーであるToruとの熱愛や大学時代の写真流出などありましたが、それでも局内での評価は下がりませんでした。これは進行もしゃべりもうまく、仕事にはちゃんと取り組む姿勢が評価されてのこと。私見ですが、アナウンサーとしての実力は、頭ひとつ抜けていたイメージがあります」

 弘中アナといえば、あざとい印象もあるが、これはマイナスにはならないのだろうか。

「一般的におじさん世代はあざとい女の子が好きですから問題になりませんが、女性には嫌われる要因になる場合もあると思います。ただ、弘中アナの場合、女性からの支持もあるのが強み。今は女性人気がないと生き残るのは難しい時代ですから、それも恋愛報道に負けなかった要因のひとつでしょうね」

 独身ならば基本的には問題なしの熱愛スキャンダルだが、中には例外もある。

「かつて日本テレビで断トツの人気だった夏目三久は、'09年に当時の交際相手の部屋での写真が流出。清純派のイメージがあっただけに、このスキャンダルは大打撃となり、本人もいたたまれなかったのか、'11年に日本テレビを自主退職しました」

夏目三久、『マツコ&有吉の怒り新党』記者会見('11年10月)
夏目三久、『マツコ&有吉の怒り新党』記者会見('11年10月)

 しかし、その後はフリーアナウンサーとして復帰。'21年にお笑い芸人の有吉弘行と結婚して、同年9月に芸能界を引退するまで多数の番組に出演した。

「夏目アナの場合、復帰を望む声が多く、多くの芸能事務所から引く手あまたの状態でした。また、いくら衝撃的な報道であっても独身者同士の熱愛ですから、このスキャンダル自体、大問題にはならず、流出元を責める声も多かった。局内でも『辞める必要はない』という声が上がっていたくらいでした」

 フリーになってからも、日本テレビの『真相報道 バンキシャ!』の総合司会を務めるなど、古巣でも活躍した夏目アナ。スキャンダルでいったんは表舞台から去っても、すぐ華麗な復活を遂げたのは、稀有なタレント性のなせるわざ。