「ヘキサゴン」での思い出

「もちろんお互いに意見を言い合ってヒートアップする時もたまにありますけど、『もうこれ以上言ったらお互い止まらなくなっちゃうぞ』というラインでは、1回落ち着いて立ち止まりますね。一度冷静になると、物腰も柔らかく話せるし、そもそも別に大したことじゃなかったと思うときもあるし。私も優さんも感情でぶつかって喋らないように気をつけていますね。でも喧嘩にならない一番の要因は、優さんの器の大きさだと思います」

 話はかつて出演していたバラエティー番組へ。フジテレビ系で平日の昼に毎日放送されていた伝説的番組『笑っていいとも!』の思い出について聞いた。

「確か、『いいとも』が19歳ぐらいの時かな。当時、平成生まれ初のレギュラーだったのを覚えてます。生放送だし、毎週緊張していて、タモリさんとも会話するどころじゃなかったですね。いま思えばもっと喋っておけばよかったなあと。

『いいとも』はやっぱ出待ちの方々が多かったですね。アルタ前に観客がブワーッといらっしゃって、その日のゲストの方が豪華だと勢いが凄まじくて。演者ながら『すごい…!!』と、他人事のように思ってました(笑)」

 南といえば'05年から6年間放送されていたクイズバラエティー『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)に出演し、ローラーブレードユニット『南明奈のスーパーマイルドセブン』として“歌手”として活動したことも。

「私みたいな歌手でもない人間が、大きなステージに出させてもらう機会なんて普通ないので、思い出に残ってます。他にも、24時間テレビ内の企画で『12時間耐久三輪車レース』をやったり、ヘキサゴンでは色々な体験をさせてもらいました。紳助(島田紳助)さんとも緊張して喋れませんでしたが(笑)。

 紳助さんはじめ、周りの芸能人の方々は子どもの頃からテレビで観ている方も多かったので、収録中に不思議な気分になったりするんです。『テレビで観ていた人が隣にいる』とか、『あ、私って芸能人なんだ』と思ったり。今でもたまにそういうことを感じたりしますよ

 最近はテレビの仕事というよりは、芸能界入りのきっかけとなったファッション誌での仕事が多いという南。思い入れが強く、今後も続けていきたい仕事の1つだと明かしてくれた。

「今は割とファッション系の仕事が多いですね。もともとデビューしたのがファッション誌ですし、その後もずっと楽しくお仕事させてもらってます。誌面の出来上がりを見るのがとても好きで、テレビとはまた違う面白さがあるなと。今はなかなか雑誌が厳しい状況ですが、ファッション誌の仕事はずっと続けていきたいですね」


撮影/吉岡竜紀 撮影協力/備屋珈琲店 恵比寿店