娘たちに恥ずかしい姿をもう見せたくない、と語る羽賀。「僕ごときの恋愛がニュースにならないと思うけど」と苦笑いしながら、仕事に対するスタンス、恋愛、すべてが子どもありきで考えるようになったと明かす。

「娘たちに見せたい姿は、高級車を乗り回して、豪邸に住んで、なんてことじゃないんです。彼女たちが見て、喜んでくれるようなことを届けられる仕事をすること。YouTubeで面白いことやっているな、ちゃんと仕事しているな、と思ってもらい、娘たちに“これが私たちのダディのケンジ・ハガだよ”って胸を張って言ってもらいたい。今はまだ言ってもらえる状況じゃないかもしれないけど、そうなるように進むしかないですね」

娘たちとの“約束”を果たしたい

 事業と芸能活動という“二足のわらじ”で再挑戦を表明するが、娘たちに見せる姿なら、堅実に働いているほうがいいのでは?

「確かに、芸能という世界ではなく普通の人として頑張れば、ということもわかります。人材派遣の会社も、もちろん頑張っていきます。でも僕は芸能界でいただいていた仕事に、自分がしたことでドロを塗ってしまいました。そのドロを洗い流さなくてはいけないと思っているんです。このままでは前に進めない、ドロを塗った世界で頑張ることがいちばんわかりやすいかなって」

 最初の逮捕から15年という時間が流れ“脛に傷を持つ”身でもある羽賀に、芸能界という生き残りの厳しい世界でどれだけの勝算があるのか。

これからの活動について熱く語った羽賀だが、子どもたちのことについては涙を浮かべ「娘たちができてから、本当に僕は変わりましたね」と神妙な面持ち
これからの活動について熱く語った羽賀だが、子どもたちのことについては涙を浮かべ「娘たちができてから、本当に僕は変わりましたね」と神妙な面持ち
【写真】妻のA子さんとハワイで挙式した羽賀研二が眩しい

「世間のみなさんの僕に対する認知度って“ある方との恋愛でお父さんに反対されていた人”というのがいちばんなのかもしれません(笑)。あと、『笑っていいとも!』でわちゃわちゃとふざけていた姿とか。でもね、僕のデビューはミュージカルの舞台なんですよ。

 知られていないかもしれませんが、大地真央さんや鳳蘭さんとも共演してますし、声優としてもディズニー映画『アラジン』の声も担当しました。15年間という時間を、自分の間違った行動で棒に振ってしまいましたが、ゼロからのスタートだと思ってやっていくしかないと考えています」

 そんな羽賀が今、抱く夢とは─。

「派遣会社はこれから、名古屋と福岡に支部を増やすことが決まっています。こちらも少しずつ大きくしていきたいなと思っています。芸能関係だと、YouTubeで“面白いことやっているじゃん、羽賀研二”なんてことを、テレビ局の人たちに言われるくらいになりたいです。そこで声をかけていただき、地上波に出演という下心もありますが(笑)。

 事業でも芸能でも、ジャンルを問わずに活躍していきたい。あと、娘たちとの“約束”を果たしたいな。ディズニーランドに連れていく、と約束しているんです。頑張っている姿を見せて、娘たちから会いに来てくれる日がくることが、今のいちばんの夢ですね」


取材・文/蒔田 稔 撮影/山田智絵