「国防と同レベル」で行うべき子育て支援
ランキングでは12位となった『子育て支援が足りないから』だが、自由記述欄に子育て支援や少子化対策を求める声が数多く寄せられた。
「所得制限で児童手当が5000円しかもらえず、うちは2人目を諦めました。家計が厳しいです」(34歳・神奈川)
「高齢者への手厚い支援ばかり。子どもや若い世代も大事にしてほしい」(34歳・長野)
「子育て支援策で10万円とかふざけるな。10万円で成人まで子どもを育てられるわけがないでしょう。もっと未来を考えた政策を打ち出してほしい」(26歳・富山)
「出産育児一時金を増やすより、その後の子育てのほうがお金がかかるのだから、すべての子育て世帯に手厚い援助が欲しい」(27歳・北海道)
「所得制限付きのばらまき政策を行っているが、税金を多く払っている世帯は保育料が高く、高校の学費も無料にならず、給付金も対象外。せめて税金をきちんと納めている人が損をしないようにしてほしい」(32歳・東京)
政府は42万円だった出産育児一時金の支払いを、来年度から50万円に増額する。その一方で、今年10月から世帯主の年収によって児童手当の支給を廃止された家庭も。
自治体によって違うが、0~2歳までの子どもの保育料も世帯年収によって変わってくる。都内で2歳の子どもを育てる30代の女性は、
「うちは月3万円ほどですが、高収入世帯の友人は、子ども2人の保育料が月10万円超えだと嘆いていました。累進課税で多く税金を払っているのに保育料だけで年間120万円以上って……。同じぐらいの水準の家庭では“3人ほしかったけど、うちは1人で限界かな”と話すお母さんもいるそうですよ。
国は子育て世帯がどれだけお金が必要なのか、わかっていないように感じます。出産育児一時金の増額はいいことだけど、それよりも収入問わず保育料や学費の無償化といった、すべての世帯に恩恵のある政策を行ってほしいと思います」
人口が減れば税収は少なくなり、労働力の確保ができなくなれば経済も衰退していく。
「国防と同じぐらいのレベルで子育て支援は行っていくべき問題です。極端に言えば、武器を買っても将来的に扱う人がいなくなる。なら、何のために防衛費を増やしているのかわかりません」(角谷氏)
岸田首相には都合のいい“聞く力”ではなく、本当に助けを求める人の声を“聞く力”が求められている─。