著書『人生がときめく片づけの魔法』は世界40か国以上で翻訳され、シリーズ累計1300万部を超える世界的ベストセラーに。

 また、2019年よりNetflixにて公開された番組、『KonMari〜人生がときめく片づけの魔法〜』はエミー賞2部門にノミネートされ、同年で最も人気のあったノンフィクション番組1位に。

 そんな片付けのカリスマである「こんまり」こと近藤麻理恵さんの近況に欧米メディアがざわついている。

 単刀直入に言うとこんまりが「片付けを諦めた」のだという。

 1月26日、アメリカ大手紙ワシントン・ポストweb版は『近藤麻理恵の生活は今ちょっとちらかっている。でも彼女は大丈夫』というタイトルの記事を掲載した。

 記事ではこんまりがメディア向けのウェビナーなどで、通訳を介して「私の家は散らかっていますが、私の時間の使い方は、人生のこの時期、この段階の私にとって正しい方法なのです」「自分にとっていい意味で、ちょっとあきらめがつきました。今、私にとって大切なのは、家で子どもたちと楽しく過ごすことだと実感しています」などと語ったと報じている。

 さらに、アメリカ、イギリスの大手メディアがその記事を後追いしているのだ。

近藤麻理恵、極端な片付けを「ちょっとあきらめた」と認め、自分の家は「散らかっている」と語る(アメリカ大手雑誌『People』web版)

近藤麻理恵の家が最近散らかっている心温まる理由(アメリカ大手ニュースサイト『BuzzFeed』)

ときめかない? 近藤麻理恵が3人の子どもを持ち、片付けを「ちょっとあきらめた」片付けの女王は整理整頓よりも家族の時間を優先(イギリス大手タブロイド紙『Daily Mail』web版)

 その他複数の欧米webメディアが一斉にこの事を取り上げている。

『こんまりメソッド』がアメリカで一世を風靡したことは周知のことだが、改めて彼女のグローバルな影響力には驚くばかりだ。

 少なくとも子どもが小学校低学年になるまでは生活の全てが子ども中心になるのは世の中の共通認識だ。授乳、離乳食の用意、成長に合わせた衣類の用意、病気になったら看病と通院、保育園・幼稚園入園関係の選択や事務、送り迎え、イベント準備……、子育ては毎日が戦いなのである。『育休中の学び直し』を提唱した岸田総理の発言も現在炎上中だ。

 2女1男の母であるこんまりならなおさらであろう。「完璧な片付け」を諦めたのは無理からぬことである。

 こんまりは実際、共著書『Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる』(河出書房新社刊)でもこんな風に語っている。