だらだら食べに注意!腸に負担をかけない
「腸を休める時間を長くとってほしいんです。食べ物がひっきりなしに入ってくると、腸は働き続け、免疫細胞も食べ物に目を向けなくてはいけなくなります。でも免疫細胞の仕事は感染症の防御やがんの発見などもあるので、食べない時間を設けて他の仕事をしやすくしてあげましょう」(石黒先生)
「おすすめは夕食から朝食までの時間を13時間以上あけること。夕食から朝食までの時間が平均11時間のグループと、平均13時間のグループでは、がんによる死亡リスクが2・3倍になったという研究もあります。
また食べる時間も、毎日一定にするといいでしょう。食事の時間がバラバラな人は、がんの死亡リスクが上がるというデータもあるからです」(佐藤先生)
“楽観的な人のほうが長生きする”なんて話を聞いたことはないだろうか。実はがんにおいても、ストレスケアは重要だそう。
ウソでもにっこり!1日1回は笑顔を
「ストレスを感じるとアドレナリンやコルチゾールといったホルモンが出るのですが、これらが免疫力を低下させ、がんの成長や進行を促すという実験結果が。逆に気持ちがいい、楽しいと感じるときには、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)などの免疫細胞が活性化することもわかっています。日常生活では極力楽しいことを考えるようにするといいですね」(佐藤先生)
「笑うとNK細胞が増えるというデータもあるので、お笑い番組などを見るのもおすすめ。また脳は、笑うときに動く筋肉を使うと“楽しいんだ”と思い込む特徴があるので、笑顔でいるだけでも、がん予防につながると思います」(石黒先生)
あとは規則正しい生活と、十分な睡眠をとることもお忘れなく。十分な睡眠は、免疫機能を向上させ、慢性炎症やストレスを抑える効果もアップする。決まった時間に寝て、7~8時間は睡眠を確保しよう。日々身体に摂取する一つひとつががんに打ち勝つ力になるのだ。最強免疫力を手に入れるべく、できることから取り入れてみてほしい。