「特に“担ってほしかった”のが、W杯を中継する日本テレビさん、テレビ朝日さんでしょうね」とは、キー局スポーツ部ディレクター。

八村とバスケに“密着”していた日テレ

「特に日テレさんは五輪以降、八村選手の独占インタビューや、2022年末には『世界の果てまでイッテQ!』出演にも取り付ける密着ぶり。『ZIP!』でも随時NBAでのプレーを特集するなど、何とかW杯をWBCのように盛り上げたい姿勢が見えます。

 どのスポーツ大会にも言えることですが、局や広告代理店が求めるのは“アイコン”となるヒーローです。バスケでは八村選手が“大谷翔平”になるはずだっただけに、“目玉”を失ったことで今頃は大慌てでしょうね(苦笑)」

 八村がいるといないでは視聴率、そしてスポンサー企業にも大きな影響が出てくるのかもしれない。

 それでも“新たなスター”の登場に期待するのは前出のスポーツライターだ。

「WBCでも、一般的に知られていなかったラーズ・ヌートバー選手のように大会中に人気者が出てくるケースもあるわけです。五輪で女子チームを銀メダルに導いたトム・ホーバスのもと、八村不在でも代表チームはよくまとまっている印象です。

 渡邊雄太はもちろん、“実写版・宮城リョータ”とも称される富樫勇樹(29)キャプテン。同じくポイントガードの河村勇輝(22)、ネブラスカ大学でプレーする富永啓生(22)、アメリカ人の父親を持つ熊谷ジェイコブス晶(19)ら若手選手の伸び代にも期待です。

 チームが勝利すれば自ずと視聴者もテレビに目を向けるでしょうし、バスケW杯も盛り上がると思います。それこそ“未来の八村塁、大谷翔平”の誕生を目撃する瞬間になるかもしれませんよ」

 8月、再び日本中がテレビに釘付けになり、歓喜する瞬間は訪れるのだろうか。