出血でわかる前兆
1週間続いたら受診! 前兆ポイント
1滴程度の少量でも“出血を放置するのは怖い”と森先生。1週間以上出血が続く場合は、体内で異常が起きている可能性があると疑って病院を受診するのが望ましい。
「どこから、どんな色の出血があるかによって、体内のどの場所で不調が起きているかがある程度予測できますよ」
痰にまじった血は肺がんの初期症状
口内の出血は、口内炎や歯周病など口腔(こうくう)の疾患の場合もあるが、痰(たん)に血がまじっていたら「肺がん」のサインかも。
「肺がんは、気管支の近くの肺門部にできるものと肺の奥の肺野部にできるものがありますが、血痰が出るのは肺門部付近のがん。がんが気管支を傷つけて出た血が痰にまじって出てきます。
逆に、肺野部のがんは症状が出にくく、症状が出るころには転移していることも少なくありません」
そのほか、咽頭がん、食道がんでも血痰のような症状が出る可能性あり。
血尿はもちろん、濃すぎる尿もヤバイ
「血尿は、膀胱(ぼうこう)がん、前立腺がんの可能性があります。そうでなくても膀胱炎や腎炎など身体に異変が起きている証拠。数日続くなら、病院に行くことをすすめます」
赤色や茶色っぽい血尿だけでなく、濃いオレンジ色の尿が続くときも経過観察を。
「膵臓(すいぞう)がんによる症状かも。膵臓に腫瘍ができると、胆汁がうまく排出されず、本来は便にまじって排出されるはずが尿として出る場合があります。その際、胆汁に含まれるビリルビンという成分により尿の色が濃くなるのです」
血便の色で病気の種類がわかる!?
「血便は、色によって異常が起きている場所が推測できます。大腸がんは、赤い血が付着した便に、胃がんの場合は、血が黒く変色した黒い便になります」
また、前述したとおり、膵臓がんになると胆汁の排出不調に陥るため、尿の色が濃くなる一方、便は白っぽくなる。
「大腸がんでは便秘も起こりがち。腫瘍で大腸の管が狭まり、コロコロの便になることも。快便だった人が便秘がちになるなど、急な変化があるときは気にしてほしいです」