コロナ禍でテレワークが一般的になり、また学生が勉強する姿も多く見られる、『コメダ珈琲店』をはじめとした喫茶チェーン店やコーヒーチェーン店。空調やWifi設備も整えられた、BGMや会話などの程よい雑音が響く店内に、ドリンクや食事も用意される快適空間でのテレワークや勉強ははかどるものだ。
かくいう記者も、コーヒーチェーン店を利用しての原稿執筆もままあるのだが、利用時間はドリンク1杯で30分から1時間、食事オーダーの場合は1時間半といったところで、それ以上の時間を居座ることは、特に混み合う時間帯では気まずさを感じる。
だからといって、店員やスタッフから注意を受けることはないのだが、自主退店して“ハシゴ”することもしばしば。もちろんSNS投稿したブロガー男性も、店舗から何も言われなかったからこそ4時間滞在したのだろう。
では実際、テレワークや勉強で使用する際の利用時間はいかほどなのか。そもそも飲食以外の座席利用はどこまでOKなのか。『コメダ珈琲店』を展開する株式会社コメダに2度にわたって取材を申し込むも、なぜか回答は寄せられなかった(7月12日18時時点、回答があり次第追記します)。
利用時間の制限は各店オーナーの判断か
「『コメダ珈琲』さんはフランチャイズに特化したビジネス形態で、全国店舗のほとんどがフランチャイズ店になります。そのため、席利用に関しては各オーナーさんの判断に委ねている、というのが現状だと思います」と代弁するのは、飲食チェーン店事情に精通するフードジャーナリスト。
「“混雑利用時”の注意書きが掲げている店舗もあり、その時間も120分制や180分制、土日祝日のみ制限を設けているケースあったりと様々です。おそらくはお客さんや座席数、都心店か郊外店か、また日時によっても変わってくるのでしょう」
なるほど各店舗によって実情が異なるため、おいそれと『コメダ珈琲店』の“利用時間”を統一することはできないということか。テレワークや勉強で長時間利用したい時は、あらかじめ入店時に確認した方がよさそうだ。
「なお、テレワークや勉強用に“パーソナルブース”や“スペース”を用意している店舗もあり、その場合は1ドリンクとは別途で料金徴収することも。といっても、あくまでもPC作業などがメインであって、Web会議・会話は周囲の迷惑にもなることから避けた方がいいでしょう。
そもそも会社やクライアントの情報漏洩の恐れもあるわけで、飲食の場に限らず公共の場でのWeb通話は控えるのがビジネスマナーだと思いますね」(同・フードジャーナリスト)
冒頭の男性ブロガーがテレワークで4時間過ごしたのは、時間制限が設けられていない店舗か、それこそパーソナルブースを利用したのかもしれない。快適スペースで“コメダ最終形態”が生まれたことに嬉々した、ちょい自慢だったのだろうが、SNS投稿したことで思わぬ論争を招いてしまったようだ。