ご長寿ポイント3:野沢菜

 実はカリウムが豊富な野沢菜。「おはづけ」とも呼ばれる野沢菜漬けは植物性乳酸菌による発酵食品で、そのまま食べるだけでなく料理にもよく使われる。

野沢菜の粕汁

 野沢菜漬け、酒粕、味噌と発酵食品たっぷりで健康的。身体をぽかぽかに温めてくれる。野菜の量は目安なのでお好みで。

材料/2人分
・野沢菜漬け(葉)……適量
・大根……1/4本
・にんじん……1/3本
・長ねぎ……1本
・しめじ……80g
・油揚げ……1枚
・煮干し……7本
・酒粕(板粕)……60g
・味噌……50g
・水……600ml

【作り方】

(1)鍋に水、煮干しの頭、縦半分にしてはらわたを除いた煮干しの身を入れてひと晩置く。

(2)容器に酒粕、(1)のだし汁100mlを入れて合わせ、酒粕をやわらかくする。

(3)残りの(1)を火にかけ、ひと煮立ちさせたら煮干しを取り出す。

(4)野沢菜漬けは洗って水けをよく絞り、1cm幅に切る。大根とにんじんは3mm幅のいちょう切りに、長ねぎは斜め薄切りに、油揚げは1cm幅の細切りにする。しめじは石づきを取ってほぐす。

(5)(3)に(4)を加えて煮る。具材に火が通ったら(2)を加えて溶かし、味噌を加える。沸騰直前で火を止め、お椀に盛りつけたら完成。

おはづけ煮

おはづけ煮(写真提供/清水隆史)
おはづけ煮(写真提供/清水隆史)

 野沢菜漬けの乳酸発酵が進み、酸味が出てきたころに作る飯山地域の料理。保存食を再利用する知恵が詰まった一品。

材料/作りやすい分量
・野沢菜漬け……2kg
・煮干し……適量
・酒粕……150g
・しょうゆ……大さじ2
・油……大さじ3

【作り方】

(1)野沢菜漬けを2〜3cm幅に切り、水に浸してやや塩けが残る程度まで塩抜きする。

(2)鍋に油を入れて熱し、水けを絞った(1)を炒める。油がなじんだら煮干しとかぶる程度の水(分量外)を加え、やわらかくなるまで煮る。

(3)酒粕を(2)の煮汁でのばし、鍋に加えて混ぜ合わせる。しょうゆも加えて煮含め、汁けがやや残る程度まで煮たら完成。

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八幡和郎先生●徳島文理大学教授。通商産業省に入省し、国土庁長官官房参事官などを歴任したあと、評論家や作家として活躍。著書も多数。
八幡和郎先生●徳島文理大学教授。通商産業省に入省し、国土庁長官官房参事官などを歴任したあと、評論家や作家として活躍。著書も多数。
教えてくれたのは……八幡和郎先生●徳島文理大学教授。通商産業省に入省し、国土庁長官官房参事官などを歴任したあと、評論家や作家として活躍。著書も多数。