堅物なのに滑稽。そんな甘利田の愛らしさは市原の新境地。今では『大和ハウス』のCMなどでもそれを彷彿させるキャラクターが求められるようになっている。
死ぬまで未完成だと思う
「(主演が続いた)20代のうちに経験すべきだったことを、今やっているような思いですね。違う立ち位置で勉強したほうがいいのでは? そんな思いは当時からありました。
一方で、自分が携わった作品が“この作品のおかげで学校に行けるようになりました”“余命3か月ですが、市原さんの出演作を見ています”といったお声をたくさんいただく中で、もっと芝居を学びたいという欲が出てきた。
同時に“自分には芝居しかない”という思いを強くするようになりました。その中で、自分を使ってどう楽しめるか、自分の存在意義というものは何か? きっと死ぬまで未完成だと思いますが、日々通過点として学ばさせていただいています」
溺愛してるもの、教えて!
「いっぱいあるのですが、バイクが好きです。今はカワサキの『Z1』という、約50年前のバイクに乗っています。それで兵庫県の明石工場を訪問したり、北海道に行ったり。今、エンジンのヘッドを砂型から自分で作りたいと思っていて。そのバイクでいつか、アメリカ横断をするのが夢です」