浪費ワード1:タイムセール
スーパーなどで「タイムセール」の張り紙を見ると、さほど欲しいものがなくても「何でもいいから買わなくちゃ!」と躍起になってしまう。
しかし、無理やり買ったものは、あとになって無駄になることが多い。
「人間は『間』を空けるという余裕が持てないときがあります。『残り時間、あと〇分!』という表示を見ると、意味なく焦ってしまう。時間に迫られることで『損失回避の法則』がより強力に働くので、危険です」
テレビショッピングの「残り、あと〇個」の表示も同じ手法なので気をつけたい。
浪費ワード2:〇円以上送料無料
脳のクセである“損することを避けたがる傾向”から、「無料」だともらわなければ損だと感じ、飛びつきたくなってしまう。だが、手に入れるまでが幸せのピークだ。
「例えば、ネットショッピングでよく見かける『〇円以上、送料無料』の文字に踊らされて、必要のないものまで買ってしまうことは、よくありますよね。売り手の思惑がどこにあるか、冷静な脳ならわかるはずです」
浪費ワード3:ラスト1点
脳は行動や決断の自由を制限されると、反発したがる性質がある。「ラスト1点」という売り文句を聞くと、反発を覚えて商品に執着しがち。
「非常にやっかいなのが『ラスト』という言葉。この言葉に煽られると脳は理性よりも感情を優先させ、今すぐ買わないといけない気分になり、無意識の選択をしてしまう」
そんなときは購入後の使い道を想像し、本当に自分に必要か見極めよう。
浪費ワード4:〇か月間実質無料
アプリや通信会社、サブスクが行っている「まずは〇か月無料体験」。菅原先生によれば、脳は一度手にしたものに愛着を感じて、手放したくなくなる傾向があるという。
「お試し感覚で契約すると解約の面倒くささも手伝って、ダラダラ会費を払い続けてしまいます。『返品OK』も同様です」
無料ならと安易に契約するのは危険。まず自分に利用目的があるかを考えてみて。
浪費ワード5:「あの〇〇さんも使っている」
「話題のタレントや有名なスポーツ選手を広告塔にして『あの○○さんも使っている』と謳っている商品に対して、私たちは『あの人も使っていて高く評価しているから、良い商品に違いない』と思い込みがちなんです」
これはイメージが先行して実際の質よりも良く見えてしまう傾向「ハロー効果」が原因だ。さらに、皆が買って支持している製品やサービスは価値が高いものと思い込むので、購買意欲が上がる。
流行りものに弱い日本人は、特にこの影響を受けやすいので脳に騙されないようにしたい。