値段もピンキリ!士業活用の知恵

 おひとりさまや子や親戚に頼れない・頼りたくない人は、遺言書作成だけでなく、場合によっては生前の財産管理契約や任意後見契約、死後事務委任契約などを専門家に依頼することも必要というのは既述のとおり。

 専門家によって、報酬額だけでなく、相性や年齢差も大切なので、相性などを見つつじっくり検討してお願いしたい。

「家族の形や親戚付き合い、財産などによって、終活で何を優先すべきか、どのように準備すべきかは異なります。

 自分にとって本当に必要な終活は何か、ポイントを押さえてサポートをしてくれたり、問題点を見つけてくれたりするのが専門家にお願いするメリット。

 すべてを頼るのではなく、アドバイスをもらいながら自分で行えば、費用をかけずにすむものもあるので、必要な部分だけ上手に専門家にお願いをするのが得策です」

終活セミナーの落とし穴

 “遺言書の書き方講座”といった終活セミナーは取っ掛かりとしてはよいが、終活はケース・バイ・ケースなので、自分にぴったりの情報を得たり、完璧な遺言書を作成するということは難しい。

 なかには終活を専門にしていない人が講師になっていることも。鵜呑みにしないで、必ず自分の場合はどうするのがよいかを調べることが大切だ。

明石久美さん●相続・終活コンサルタント、セミナー講師、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)/1級)。相続専門の行政書士として、おひとりさま対策、遺言書作成、相続手続きなどを主に行っている。著書に『読んで使えるあなたのエンディングノート』(水王舎)ほか。
明石久美さん●相続・終活コンサルタント、セミナー講師、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)/1級)。相続専門の行政書士として、おひとりさま対策、遺言書作成、相続手続きなどを主に行っている。著書に『読んで使えるあなたのエンディングノート』(水王舎)ほか。
教えてくれたのは……明石久美さん●相続・終活コンサルタント、セミナー講師、ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)/1級)。相続専門の行政書士として、おひとりさま対策、遺言書作成、相続手続きなどを主に行っている。著書に読んで使えるあなたのエンディングノート(水王舎)ほか。

(取材・文/河端直子)