行動08:善玉菌はスリムのカギ 腸内環境の改善でダイエット
「太った人とやせた人の腸内細菌を調べると、太った人に悪玉菌が多いことがわかっています」
悪玉菌の増殖を防ぐのが短鎖脂肪酸。食物繊維を摂取すると大腸で分解される際に産生され、腸内環境を整えるほか、脂肪の蓄積を抑制するなどさまざまな働きを持つ。
「食物繊維の多い野菜を食べることが望ましい。腸内環境のためにも一日300gを目安に野菜をとりましょう」
行動09:どうしてもやせられないときは医師のサポートも
自力でやせられないときは、医師に頼るという手段も。
「最近日本でも肥満症の治療薬を扱うようになりました。ただしあくまで肥満症という病気を治す薬で、減量目的のやせ薬ではない。治療ということを理解して」
気をつけたいのがネットなどの個人輸入。正しく医療機関を受診し、薬が必要かどうか医師の判断を仰いで。
行動10:目安は1か月で1kg、ダイエットは急がない
中高年のダイエットは即効性を求めるのではなく、根気と心構えが大切、と宮崎先生。
「5年、10年と長期間かけてため込んできた脂肪を、1か月、2か月で減らすのは無理というもの。どんなに多くても1か月で1kg以上の体重減少は健康に害があると考えて。
もし10kg減量したいなら、10か月、20か月かけるつもりでゆっくり減らしていく。あせらず地道に取り組みましょう」
教えてくれたのは……宮崎 滋先生●東京医科歯科大学医学部卒業。東京逓信病院副院長、新山手病院生活習慣病センター長を歴任し、2015年より公益財団法人結核予防会総合健診推進センター所長。日本肥満学会(名誉会員)、日本生活習慣病予防協会(理事長)。
取材・文/小野寺悦子