そのブログのタイトルは≪ジェンヌの個人FC運営で鬱になった話≫。宝塚歌劇団には、阪急電鉄株式会社が運営を行う「宝塚友の会」以外に、タカラジェンヌ個別の私設ファンクラブ、通称「会」が存在しているのは有名な話だ。この「会」のスタッフは、タカラジェンヌの入待ち・出待ちを取り仕切ったり、公演チケットの取次、タカラジェンヌとファンの交流の場となっているお茶会の運営、グッズの製作を行うほか、「代表はタカラジェンヌのマネージャー的役割を担う」(前・同)そうだ。
「一般には信じがたい組織かもしれませんが、このスタッフは無給が当たり前。つまり“贔屓”(いわゆる推しの意)に対するファンの愛で成り立っているのが、この『会』というわけです。時間的にも金銭的にも余裕のあるファンがスタッフをしているのかなと思っていたんですが、今回、ブログを書いた人物は≪平日フルタイム会社員≫というから驚き。≪睡眠時間も金も体力も心の余裕も何もかもなくなった。倒れて運ばれ、スタッフを辞めた≫と明かしています」(前・同)
ブログでは、投稿主が担っていた業務の詳細もつづられている。入待ち・出待ちは≪毎朝7時前後、早いときは6時前に毎朝集合場所で立ち合いをして会社に出勤≫し、夜にはまた出待ちに立ち会うという日々を過ごしていたそうだ。タカラジェンヌから翌朝の入り時刻の連絡が来るのは平均深夜1~2時、その後、ファンクラブ会員への情報発信、他ファンクラブ運営への報告を行っていると≪3時を回るのもザラ≫で、≪毎朝5時前には起床≫≪公演期間中は1日1時間眠れたら御の字≫というだけに、そのハードさは想像するに難くないだろう。
「またイベントの企画・運営においては、上級生会(上級生の私設FC)に≪逐一お伺いを立て、実施許可を得、内容も重箱の隅を最早ぶっ壊れるまでつつかれまくる≫といい、≪ようやく実施まで漕ぎつけたと思ったらジェンヌ本人の機嫌ひとつで全部イチからやり直しになる≫そう。グッズ製作でも本人や会員からダメ出しを食らい、さらには≪毎回数万~場合によっては数十万円も立て替える≫こともあるといいます。会の中には、派閥争いや揉め事もある中、≪何故か同じ運営という立場で苦楽を共にしている他会運営やジェンヌ家族・関係者対応など、これが本当に一番きつかった≫と吐露していました」(前・同)
Aさんの自死に関する一連の報道により、宝塚には厳しい上下関係が存在していることが世間に広く知られることになったが、投稿主いわく≪ほぼその文化がそのまま会運営にも持ち込まれている≫とのこと。