当時を知るドラマ制作会社の社長は、眉をひそめてこんなことを言う。
「今は改善されつつありますが、それでも体調を崩す芸能人は少なくない。当時は過酷なスケジュールでの撮影が当たり前のように行われていたんです。10代の女の子が、突然スターになり、休みなく働かされ続ける。青春も何もないですよ。こうした中で、人間性が歪められてしまった部分もあったと思います」
スケバン刑事の因果
スター街道を歩み始めた彼女たちに、少しずつその異常が現れる。
「斉藤さんはたびたび不倫が発覚し、世間を騒がせてきました。尾崎豊さんに始まり、川崎麻世さん、そして最近も話題となっている男性医師と……。宗教も熱心に信仰しており、さまざまな制限があったことも関係しているのかもしれませんが、芸能界でやっていくうちに突然、張り詰めていた糸がプツンと切れてしまったのかも」(同・芸能プロ社長、以下同)
南野もTUBEの前田亘輝や米米CLUBのカールスモーキー石井など、さまざまな芸能人との熱愛が報じられてきた。
「不倫ではないので問題はないのですが、どの恋も成就しなかった。最終的に結婚した夫は、犯罪の容疑で逮捕されるハメに。悪いのは、元夫ですが、南野さんにもまったく問題がなかったとは思えない。どこか“世間とのズレ”があるのだと思います。仕事で謳歌できなかった青春を、取り戻そうとし続けているのかもしれません」
1986年から1年間放送された3作目の『スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇』に出演した浅香も、ボロボロだった。
「1993年に突如、事務所を辞めて休業を宣言します。浅香さんは精神的にも肉体的にも限界がきていた。この休業宣言で事務所とトラブルに。“浅香唯”という芸名の使用は禁止され、活動再開は難航。和解を経て、芸能界に復帰できたのは1997年でした。しかし、浅香さんに、その後のトラブルはありません。心身共に壊れる前に、休みに入ったことが大きかったのでは。長年にわたって交際していた、現在の夫であるドラマーの西川貴博さんによる支えもあったのだと思います」(前出・芸能ライター)
スケバン刑事の因果なのか……女優たちが背負った十字架は今も重くのしかかる。