25歳を過ぎたころ、転職先の職場にあまりなじめなかったことや、当時付き合っていた人との別れなどから、症状はどんどんひどくなる。
「1日に5回くらいコンビニでお菓子を買い込んで、トイレで食べて全部吐いて、スッキリして、また仕事。食費だけで月に15万〜20万円くらい使って、ストレス発散で買い物もして借金もかさんで。さすがにヤバいと気づいたんです」
そこで初めて、自分の症状が摂食障害であり、病院に行かなくてはいけない状態であることを知る。このころ、ひろゆき氏との出会いが。そして彼の言葉が、ゆかさんの背中を押した。
「彼は“僕はこう思うから、こうしろ”ではなく、“どうしたいと思ってるの?”と、こちらが自分で考えて答えを出せるように、話を導いてくれる人。それで私も“本当にちゃんと治さなきゃいけないんだな”と気づけたんです」
ゆかさんの過酷だった道のりに、SNSでは共感の声が上がっている。そんな人々へのメッセージをお願いすると。
「“大丈夫だよ、なんとかなる方法はあるかもしれないから”ということと、一歩踏み出す勇気を読んで感じてもらえたらうれしいです。そしてもし今、昔の私のように毒親で苦しんでいたら、とりあえず逃げ切ってと。逃げていいし閉じこもっていいから、とにかく自分を守って、と伝えたいです」
西村ゆかさんの著書『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)は絶賛発売中
取材・文/今井ひとみ