傍若無人にふるまうのはテレビ用のキャラなのかもしれませんが、千原ジュニアのYouTubeで、お笑いトリオ・ネルソンズの青山フォール勝ちが、フワちゃんの飛行機内での迷惑エピソードを明かしています。飛行機が離陸する前に、座席のリクライニングを戻しシートベルトをつけることを求められたけれど、無視して寝ていたため、客室乗務員が2人がかりでベルトを装着していたこと。着陸時もリクライニングを倒して寝ていたために、客室乗務員の手をわずらわせることになったものの、着陸すると寝ていたとは思えないくらい、すぐに起き上がったそう。このあたりはフワちゃんにも言い分があるでしょうから、何とも言えない部分もありますが、寝たフリをして客室乗務員の指示を無視したのだとしたら、自分のしたいことはするけれど、他人の立場を考えないというテレビでのキャラとあまり変わりないように感じます。

増加するフワちゃん風芸能人

テレビ出演するたびにかなりの確率でネットニュースになるフワちゃんは、テレビの制作側にはある意味貴重な存在と言えるのではないでしょうか。なので、テレビはフワちゃんがヤバいほうが都合がいいし、当分手離さないと予想しますが、私が注目しているのは「フワちゃん風芸能人」が増えていることなのです。

最近、芸能人による被害者告白が増えたように感じています。タレント・小倉優子は4月10日放送「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系)で、今では仲良しのママ友さんに、かつては挨拶を3年無視されていたこと、「どこの馬の骨かわからないので無視した」と出自をけなされたことを告白し、お笑いコンビ・霜降り明星の粗品は、YouTubeチャンネルで木村拓哉に挨拶をしたけれど無視されたことを明かしています。二人とも「本当のことだから、言ったまで」なのかもしれませんが、名前を出された側は下手に反応すると騒ぎが大きくなるため、じっと耐えるしかありません。

自分がきちんと礼を尽くしているのに無視されたというのなら、ぶちまけたくなる気持ち自体はわからないでもない。しかし、そういう人ばかりでもないようです。5月2日放送「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)に出演した俳優・和田正人は、同じ事務所の女性芸人がMCを務める番組にレギュラー出演していたものの「全然、ルールとか知らなくて、楽屋のあいさつに一回も行かなかったんです。収録現場で挨拶もなく収録して帰っていくってしてたら、『事務所の先輩がブチギレてる』って言われて」「謝りに行ったときに無言で近づいてきて、この距離まで顔を寄せられて、ずっとにらまれました」「若手の頃にそんなことされたら、トラウマレベルの恐怖ですよ」と顛末を語っています。知らなかったとはいえ、お世話になっている先輩に挨拶しなかったのなら、怒られても仕方ないのではと個人的には思いますが、怒られる原因を作ったのは自分でも「自分が傷ついた」と思えば暴露していい。それがフワちゃんが作ったヤバい流れのように感じるのです。この流れはどんどん加速し、「あの先輩ヤバい」がバラエテイ番組の主流になるかもしれません。