2017年3月、大ヒットしたディズニー映画『アナと雪の女王』を地上波初放送をしたのがフジテレビ。事前に“ノーカット”を謳っていたものの、本編終了後のエンディングロールをカットして、自局アナや芸能人らが『Let It Go〜ありのままで〜』を歌う「みんなで歌おう!」企画に差し替えたのだ。

ひとり空気を読んでいた出演者

2005年の映画『のび太の恐竜』で、14歳でジャイアン役に抜擢された木村昴
2005年の映画『のび太の恐竜』で、14歳でジャイアン役に抜擢された木村昴
【写真】バカ騒ぎの“ワイプ芸”を批判された好感度芸人、元NHKアナの妻とのほのぼのデート

 良かれと思っての演出だったのだろうが、「余韻が台無し」「演出を間違えてる」などと批判殺到。後に亀山千広社長(当時)が定例会見で「オープニングで(エンディング企画を)言っておかないといけない」などと見解を示す事態に。

「もちろん、バナナマンら出演者に罪はありません」と擁護するのは、バラエティ番組に携わる放送作家。

「彼らはタレントとして“自分たちの仕事”に徹しただけのこと。それでも途中、口元を手で押さえる仕草を見せた木村くんのように、静かにすべきところは余計なリアクションを取らないなど、空気を読んだワイプ芸をすべきだったとは思います。

 フジの制作スタッフはYouTubeとの差別化を図るべく、現地で体験している出演者の生の声を届ける狙いがあったのでしょうが、アナ雪同様に視聴者が求める放送とは少々ズレてしまったようで」

 演出にこだわるテレビマンの“サガ”が出てしまったのだろう。