結婚後も皇室に残られる可能性
皇位継承の議論が進展すれば、愛子さまや佳子さまが結婚後も皇室に残られる可能性も考えられる。
「ご自身にとって初孫にあたる子さんが、結婚を機に皇室から離れて以降、困難の連続にあることを美智子さまはつらく思われていることと推察いたします。美智子さまは、そうした困難が愛子内親王殿下や佳子内親王殿下に及ばず、おふたりの将来の地位が安定することを願っておられることでしょう」(小田部名誉教授)
前出の末盛さんは、美智子さまのご家族思いな一面についてこう語る。
「美智子さまは時折、ほっこりするようなご家族とのエピソードを、披露してくださいました。例えば、美智子さまがご一家で庭をお散歩していたときのお話です。散歩中に蛇が出たそうなんですが、それを見た秋篠宮さまが妹の清子さんに“清子、捕まえろ”とおっしゃったようで。それをご覧になった上皇さまが“毒蛇じゃないから大丈夫”と優しくなだめられたんだとか。ご一家の楽しいひと時をうれしそうにお話しされていました」
ご家族の幸せを思う美智子さまだからこそ、皇位継承に関する問題に葛藤されているのではと小田部名誉教授。続けて、
「皇族は政治に関与してはいけないとはいえ、皇位継承に関する制度を決めているのは政治です。愛子内親王殿下や佳子内親王殿下、悠仁親王は美智子さま直系のお孫さんであり、皇族というお立場でも、“肉親の情”は当然おありでしょう。自らの肉親が、将来どのような待遇を受けるのかは、気にかかって当然です。しかし、お立場的にそうしたことを公言できないという状況の中で、苦慮されておられるのではないでしょうか」
宮内庁長官が報道を否定したのは、同記事が掲載された『週刊新潮』の発売日と同日。異例なほど迅速な対応となった。
「今回の報道は、美智子さまが政治問題に介入されたと捉えられかねず、そうした場合、将来の皇室の存続にも大きな影響を与えかねませんから、迅速な否定につながったのでしょう。また、美智子さまは常に気を配られるお方です。ご自分に関する報道によって、世間が抱く皇室への不満を拡大させないよう、定例会見で報道を否定させるよう、側近に要請された可能性も考えられます」(前出・皇室ジャーナリスト)
肉親のジレンマにさいなまれる美智子さまの葛藤は尽きない。