小池氏をめぐっては、これまで“カイロ大卒”と公にしてきた経歴が虚偽である疑惑が浮上している。6月18日には、小池氏の元側近が公選法違反で刑事告発をした。
「小池さんがまだキャスターだった時代に、フランス大使館のパーティーに彼女を連れていったことがありました。断る人が多い中、小池さんは“行く”と言う。そこには大勢のセレブや著名人などがいるんですが、私はそこでアメリカ大使やフランス大使に“彼女はカイロ大を首席で卒業したんですよ”と紹介しました。その後、小池さんは大使らに取り入って、いろいろよくしてもらっていました。各国の大使と仲がいいことも本に書いていましたよ」
「絶対に小池を再選させてはいけない」
舛添氏も、小池氏に利用された1人なのだ。1992年には、細川護熙元首相に誘われて参院選に日本新党から出馬。当選して政界入りを果たす。1993年に細川政権が誕生するも、1994年に退陣。すると小池氏は、小沢一郎氏に接近し、彼の右腕として活躍する。
「小池は、細川さんに始まり、小沢一郎さん、小泉純一郎元首相などにすり寄り、今の地位を築き上げたんです」
怒気を含んだ声で語るのは、元衆議院議員の小林興起氏。
小林氏は2005年、小泉元首相が国民に問うた“郵政解散”での苦い過去がある。郵政民営化の反対派の急先鋒だった小林氏には、当時所属していた自民党から選挙区に“刺客”が送られたのだ。それが小池氏だった。
「当時、外国人記者クラブで小池と討論会を開いたが、小泉政権で環境大臣を務めていた彼女は“忙しくて郵政民営化の法案については読んでいない”と言ったんです。選挙の争点であるはずのものを、何も勉強してないと堂々と言うのだから驚きました」(小林氏、以下同)
小林氏は、東京大学を卒業後に通産省(現・経済産業省)に入省し、国会議員になったという経歴の持ち主だ。
「蓋を開けたら大差で負けて、がく然としました。なんなんだ、この国は……と。何ら勉強をしていない彼女に、さまざまなことを学んできた私が負けるなんて想像もしなかった。小池と小泉元首相が、政策ではなく、人気のみで勝負する政治に変えてしまった」
そして今回、都知事選にも出馬を表明した。
「私は小池の元側近が学歴詐称に加担したことを告白した記事が載った『文藝春秋』5月号を読み、絶対に小池を再選させてはいけないと思って立候補をしたんです」
現在は出馬を取りやめ、元航空幕僚長の田母神俊雄氏の支援に回っている。