拷問!?ストレッチを実践
今まで動かしたことのない骨を伸ばすイメージ
胸椎伸展は、1日3~10分、寝転ぶだけ。唯一のポイントは、道具(フォームローラー)を使用すること。
「効かせたい部位に、確実に、効果的にストレッチをかけるには、道具を固定して負荷をかけるのが手っ取り早く、効率がいいのです」
道具を使わずにやろうとすると、つい自分の動かしやすい部位を使ってしまう。
「胸を反るストレッチをしていても、胸が硬くて動かないので、腰が反ってしまうのです。そうなると腰に負担がかかってしまい逆効果なので、私は必ず道具を使います」
ちなみに、胸椎伸展は、身体に柔軟性のあるプロのダンサーでも、初回は「拷問かと思うほど痛い」という。
これまで何十年も動かしていなかった部位は、筋膜が癒着してガチガチに固まっている。それをじっくり動かすので、どうしても痛みが出てくるのだ。
しかし、この程度の反る角度ではケガはしないのでご安心を。首や背中が折れそうな感覚を味わうかもしれないが、自分が思うほど実際はたいして反っていないのだ(鏡に姿を映してみれば一目瞭然)。
注意点としては「痛い!」と感じると、筋肉に緊張が走って息を止めてしまう人が多いので、そんなときは落ち着いて「息を吸って、吐いて」を繰り返すこと。
「今まで動いていなかったところが動いている」と思って、意識的に、痛い部位の力を抜こう。痛かろうが苦しかろうが、息を吐いて、痛みを解放する。そうすることで、骨がしなって、しだいに、しなやかにやわらかくなっていく。
できる範囲でコツコツと。「継続は力なり」で毎日行うことが重要だ。
1.ヨガマットの上に座って足をヨガマットの幅にセットし、
膝を立ててあおむけに寝る
2.フォームローラーを配置するため腰を上げる
3.腰を上げて、一番下の肋骨にフォームローラーの下側の端を当てる
4.フォームローラーの上に身体をおく。後頭部がヨガマットについた状態をキープする。身体が硬いと、お尻が浮くが、最初は浮いたままでOK
5.両腕を上げて両手を頭の後ろで組む。ゆっくり息を吐き出しつつ、股関節の力を緩め、身体がしなってくることを感じながらお尻を徐々に沈めていく
※肩は床につかなくても大丈夫なので、まずはお尻を床につけられることを意識
※通院中の人は医師の許可を得て行ってください