10月12日、下着メーカー『ワコール』の新たな“接客方針”を取り上げた記事がWEB上で公開。内容としては、LGBTQなどの性的マイノリティや、障害を持つ人たちでも安心できる接客現場を目指すというもの。しかし、この内容がネットを中心に物議を醸している。
「紹介されたワコールの新しい接客指針のポイントのひとつに“性別にかかわらず利用できる試着室をご案内”と記載されていたんです。この箇所を“ワコールの試着室は女性と称する男性や女装を愛好している、いわゆるクロスドレッサーの男性でも試着室を出入りが可能”と解釈したネットユーザーが続出したんです」(フリーライター)
「女性だと確認が取れたお客さまに限らせていただきます」
この指針に対して、ネット上では、
《自称トランス女性とか、女性下着に邪な思いを抱いた変態が集うんじゃないか?》
《明らかに男性の女装客に試着をお願いされたら嫌だろうな……。密室で何されるか分からないし》
《男性が試着したブラを買わされるかもしれない》
と、不安をにじませるコメントが噴出している。
ワコールは新たな接客方針を巡る騒動について、今後どのように対応するのか。株式会社ワコールホールディングスに問い合わせたところ、《会社側の見解》と題されたメールが週刊女性PRIMEに届いた。
その文面によると、今回打ち出された新たな接客方針は、ワコール側が“消費者の人権尊重”を重要な課題と位置づけ、理解を深めるために作成されたもので“多様なお客さまが利用しやすい売場づくりと接客のためのハンドブック”に記載されているという。
また、物議を醸している“性別にかかわらず利用できる試着室”という内容についてもハンドブック内では、“外見や会話内容から判断し、女性だと確認が取れたお客さまに限らせていただきます”と記載されているとのこと。
トランスジェンダーやクロスドレッサーなどの利用者が試着を希望した場合についても、“売場に性別にかかわらず利用ができるフィッティングルームがある場合や、他の売場のフィッティングルームが利用できる場合は、そちらにご案内します”と規定されているそうだ。
ワコールから届いた見解文には、
《今後につきましても一人ひとりのお客さまに寄り添い、それぞれのお困りごとに合わせた柔軟な対応を心がけていきたいと考えています》
といった文章で締められていた。
性的マイノリティに対する取り組みが曲解されてしまった今回のひと騒動。1日でも早く、多様性を認める社会を実現したいもの。