平成に大流行したあのナンバーも
6位は同数で3曲がランクイン。まずは島津ゆたか(77)の『ホテル』('85年)。昭和歌謡の大ヒットメーカー・なかにし礼さんの作詞で、《ホテルで逢ってホテルで別れる》《私の家の電話番号が男名前で書いてある》《一度でいいから あなたの肌に 爪をたてたい》などインパクトのあるパワーワードが並ぶ。
「子どものころに親が聴いていて、大人になって意味を知ってビックリ。そのぶん印象に残っている」(静岡県・47歳・女性)、「コテコテの不倫の内容がすごいと思う」(千葉県・51歳・男性)とその魅力を語る。
いまや死語の“日陰の身”として耐える女性の情念をストレートに歌った歌詞はどこか懐かしさもあり、まさに昭和を代表する不倫ソングといえそう。
同じく6位はシャ乱Qの『ズルい女』('95年)で、145万枚を売り上げた同グループ最大のヒット曲。“ズルい女”が不倫相手であるかは定かではないけれど、《気持ちいいこともそう 真珠もそう あんたのため》と尽くしたものの、《この日だけは 僕のためだよって言った》のに、誕生日にも会ってもらえなかったなど、男目線で報われなかったやるせない気持ちを切々と綴(つづ)っている。
「ちょっと危ない感じがする歌詞が良い」(東京都・46歳・男性)や、「こじれた人を表現してるっぽい歌詞が好き」(広島県・47歳・女性)など、シャ乱Qならではの独特のナンバーが支持された。
さらに同数でランクインしたのはサザンオールスターズの『LOVE AFFAIR~秘密のデート』('98年)。松嶋菜々子主演のドラマ『Sweet Season』の主題歌で、愛する不倫相手と情事を重ねつつも、《棄ても失くしも僕は出来ない》と家族を捨てることもできずに揺れる男性を、桑田佳祐が書き下ろした楽曲。
軽快なサウンドにマリンルージュや大黒埠頭などのこじゃれた単語が盛り込まれ、切なくもポップな曲に仕上がっているため、「不倫でも明るい雰囲気のメロディーで好き」(千葉県・56歳・女性)や「横浜のムードがあふれていて、不倫を思わせながら純粋な愛を歌っているのでいいと思う」(神奈川県・66歳・男性)とサザンは不倫曲でも強かった。