色あせない昭和の名曲が上位を独占
さてここからは上位の発表。5位に入ったのはテレサ・テンさん(享年42)の『時の流れに身をまかせ』('86年)。台湾出身で、日本や中華圏、タイ、マレーシアなどで幅広い人気を誇り、“アジアの歌姫”として死後も根強い人気を保っている。
この曲は、『つぐない』『愛人』に続く、同じ作詞・作曲家コンビによる3作目で、一説によると3曲合わせて“不倫三部作”ともいわれている。
「頭と心に残るメロディーと切ない歌い方が好きでした」(青森県・55歳・女性)、「テレサ・テンさんの歌声が印象的」(広島県・68歳・女性)、「若いときの思い出曲だから」(大阪府・61歳・男性)など、昭和の歌姫は永遠。
4位は同じくテレサ・テンさんの『つぐない』('84年)。
「“あすは他人同士になるけれど”という歌詞に胸打たれた」(東京都・60歳・女性)、「“窓に西陽”“あなたの匂い”“壁の傷”など、選んでる言葉に愛と哀しみを感じます。こんな女性が昭和の時代にはいたのかという思いをはせますが、はや、半世紀前の話ですね」(神奈川県・64歳・男性)と、切ない歌詞に心を打たれたという感想が多い。
不倫三部作と呼ばれるものの、歌詞に《わたしよりも可愛い人 探すことよ》とあるので、ただの別れの歌では、という声も。テレサさんの切ない歌声が相まって不倫を思わせるのかも。
また、別れにあたって《少し煙草も ひかえめにして》と気遣ったり、《こんな女でも 忘れないでね》と願うなどけなげな女性の描写に、男性が理想とする昭和の女性像が色濃く反映されている。