数多くのバラエティー番組に出演するタレントの井上咲楽。一昨年からは『新婚さんいらっしゃい!』(テレビ朝日系)のアシスタントMCにも抜擢され、活躍の場を広げている。そんな彼女が半生を赤裸々につづったエッセイ『じんせい手帖』(徳間書店)を発売。『週刊女性』だけに「ひねくれた」一面を明かしてくれた。
気づけばクラスで孤立していた
「発売されるまで、読まれるの恥ずかしいなと思ってたんです。びっくりされるんじゃないかとか、想像していたのと違うと思われるんじゃないか、という怖さはすごくありました」
『新婚さんいらっしゃい!』のアシスタントMCやバラエティー番組への出演、そしてマラソンやトレラン、選挙ウォッチ、料理本など、幅広い活動を続けるタレント、井上咲楽。
半生をつづった初のエッセイ『じんせい手帖』(徳間書店)が、今、注目を集めている。“笑顔で明るく、いつも元気”というイメージが強い彼女だが、この本ではテレビに出演しながらも抱えてきた不安や悩み、自己肯定感の低さや生きづらさなどが赤裸々に記されている。
《躓きが1つあると、「私なんかもうダメでございます」みたいなネガティブモードに入ってしまう。「人生が思うように進まないんです。私、どうしたらいいですか?」と本当に面倒くさいやつになってしまうのだ》(『じんせい手帖』より、以下同)
素の自分は「コミュ障でネガティブ」という彼女。本の中で特に読者の反応が心配だったのは高校時代の話だという。高1のときに『ホリプロスカウトキャラバン』で特別賞を受賞し、芸能界デビュー。
自然豊かな栃木県益子町の実家に暮らしながら高校に通い、週1ペースで東京での芸能活動も並行していた時期だ。毎日学校に行けている状態が恥ずかしく、
《気まぐれで、超いじっぱりで、へそ曲がりになっていた。(中略)気づけば私はクラスで孤立していた》
これまであまり語ってこなかった、高校生タレント時代の心情。だが、「今となっては深掘りしてよかったと思う」と。
「高校の話に限らず、“そういえばこうだった”と突然思い出すこともあって。今回こうして振り返らなければ、自分の中ですり替えて記憶していたかもしれないので、いい機会をいただけたなと思います」
高校当時の心境も思い出したという。
「芸能界に入って自分はまともじゃないって気づいて、まともな人間になりたいと思ってたなとか、また新たに記憶がよみがえってきました。実は今、一番お世話になった担任の先生に、この本をどう送ろうか悩んでいて。その先生は私の変人っぷりをいろいろ知っていると思うので、また違うエピソードが届くかも(笑)」
本にはもうひとつ、『新婚さんいらっしゃい!』で共演する藤井隆のスペシャルインタビューも掲載されている。帯には、
《(咲楽ちゃんの)話の向こう側に、内面にある硬質でゴツゴツしたものを感じるんですよね。僕はそこがすごく魅力的だと思っています》
という藤井の言葉が。