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ー JRAはスマホ不正使用の再発防止策を発表したばかりだった
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ー 公営競技ファンからは厳しい声も

 12月15日、岩田康誠騎手が通信機器(スマートフォン)の不適切な使用をしていたことが発覚。即日騎乗停止処分が下され、波紋を呼んでいる。

JRAはスマホ不正使用の再発防止策を発表したばかりだった

14日に騎乗していた愛知県・中京競馬場から15日に騎乗予定だった京都への移動中に、自身のスマホを使用してYouTubeで音楽を聞いていたことが確認されたことが処分の理由です。公営競技は八百長防止のため、レース期間中は通信機器の使用が禁止されています。

 岩田騎手は通話やLINEなど外部と通信をした動作記録は確認できなかったものの、YouTubeはコメント機能のあるため、外部と連絡を取ることが可能ですからね。岩田騎手が騎乗すると思って前売りで馬券を買っていたファンからしたら、たまったもんじゃない」(スポーツ紙記者)

 15日午前中に岩田騎手の処分をスポーツ紙が報じた際、「通信機器(スマートフォン)の不適切な使用が確認されたため」としか書かれていなかったことで、一部競馬ファンからは「処分が重すぎる!」という声が殺到。

《移動中は乗り換え時間見たり、天気やニュース見たりするんじゃないの…?》

《今時は買い物も電車移動も全部スマホ決済な時代なのに、移動中もスマホ駄目ってのは流石におかしくないか?》

 しかし前出のスポーツ紙記者はこう補足する。

「引退した元騎手の藤田菜七子さんなど若手騎手のスマホ不正使用が相次いだことで、JRAは11月28日に再発防止策を発表したばかりでした。

 レース期間中に移動のない競馬以外の公営競技の選手は、前検日(レースの前日)に通信機器をすべて預けないといけないルールですが、騎手に関しては土曜日と日曜日で違う競馬場で騎乗するケースも。そのため移動中に関してはスマホの所持と、乗り換え案内の検索や交通系ICとしての利用は認められています

スマホの不正使用がきっかけで引退した元騎手の藤田菜七子さん
スマホの不正使用がきっかけで引退した元騎手の藤田菜七子さん

 JRAは通信機器の不正利用の再発防止策として、「調整ルーム入室時に手荷物検査を実施」「土日の競馬場間の移動、また騎乗日朝のトレセンから競馬場への移動の際に調整ルーム到着時にスマートフォンの履歴を調査」「調整ルーム居室時の抜き打ち検査」を行うことを発表している。

JRAは承認した音楽や動画視聴できるアプリを入れたタブレットの貸し出しを行なっていて、岩田騎手もそのタブレットを持っていました。“音楽はOKだと思っていた”と語っているそうですが、JRA側は動画や音楽を視聴する場合はタブレットでの使用を以前から指導しているため、岩田騎手側に落ち度があったのは間違いない」(同・スポーツ紙記者)